第695回
近況報告と言いましょうか。最近はめっきり公式サイトでも新作の投稿も減ってしまい、もしWebの新作投稿を楽しみにしてくださっている方がいらっしゃったら先にお詫び致します。ゴメンなさい。
自分のモチベーションというか、原動力が概ね反骨精神的な要素が色濃くて、こうやってPCの前に座ってテキスト入力したり、画像編集したりするのも、お菓子づくりの詳細やなぜこの商品を作るきっかけや、その経緯などがほとんどのサイトで記されていなかったせいです。
自分の語彙力や表現力が稚拙であるのを棚に上げて、「爪痕」みたいなのを残したい。であったり、もしかすれば誰かの(特に業界人)何かのお役に立てるきっかけになったらイイな。って勝手に思ったりもしてます。この考えや想いは今も不動です。
ただ同時に、やはり仕事後にPCと向かい合っての作業は翌日の自分のコンディションに響いていたのも事実。睡眠の質も低かったと思います。
今現在は朝スッキリ目覚めるので、夜な夜なスマホはやはり健康には支障を来す様な気がします。ブルーライトはやはり良くないです。。余談でしたね。
話を冒頭の話題に戻しつつ、今回の投稿の本題に入りたいと思います。
何かのお役に立てるなら。と申しましたが、去る9月に福井製菓製パン専門学校での企業説明会、先日福井新聞の特集、こどもタイムズ vol.504の職業紹介として掲載いただきました。

恥ずかしながらも、今回自分自身の菓子屋半生について少し触れていきます。
これからの夢を目指す、若い世代に何かしらのメッセージとしてほんの少しでも響く単語があればイイな。そんな気がいで書き綴っていきたいです。もちろんお菓子業界に限ったことではなく、新しいことへの挑戦というのも含んでのことです。
まず企業説明会では、どうしてこの業界に進もうと思ったのか?といった想いなども併せて講演していただきたいとの趣旨もあり、少々自分でも首を捻ってしまうほど。
そもそも「絶対お菓子屋になりたい!」なんてアツい想いも、これといった確固たる信念というものではなく、自分自身の振り返りがホント超ヘタ過ぎて、話の脈略もビミョーだったと思います。時系列もバラバラ、馴れ初めというか、きっかけなんて本当昔話すぎて。。
そんなトーク下手の最初の強硬手段?は、軽く自己紹介を済ませた後、冒生徒たち一人ひとりに、コキーユを試食として、ひとつづつ食べてもらいました。
コキーユについては本当に何度もいろんな過去ブログからも登場している、自分にとっての1〜2位を争うマイフェイバリット。

この業界に足を踏み入れ、最初に修行先で出会い、その美味しさに感激したお菓子。
自分の気に入ったポポラスのグレイッシュスタンドに並べてご満悦のショット。IGでの紹介は既にしていますのでそちらもぜひご覧ください♪
いま現在では長野県でヘーゼルナッツの国産化を目指し、日夜努力されているフルふる岡田氏のアツい想いも携えつつ、自分が好きになったヘーゼルナッツチョコレートクリーム「ジャンドゥーヤ」や、イタリア産ヘーゼルナッツの美味しさの波及を陰ながら(本当に陰ながら)サポートしていきたい。そういった、自分の仕事に向き合うスタンスについても話をさせてもらいながら、

主に長野県の産地に脚を運び、巨峰、シャインマスカットなどのぶどう類、栗畑、ブルーベリー、りんご園など、生産者さまに直接お会いして、お話を伺い、人柄に触れ、思いの丈を伺って。そうやって培ったひとつひとつを使わせて貰う。
この拙いブログにずっと付き合っていただいている皆さんならお分かりいただいてる筈(です)
大袈裟ではなくて、受け渡していくこと。受け継いでいくこと。
ここ3年ほどは特に物事に丁寧に取り組むことの大切さを。
緻密さよりも直情さ。思い立ったら悩まず進め。
自分の行動を決めるのは自分の思いひとつ。
そんなことをつらつらと述べた50分。どういった手応えかも分からず仕舞いではありましたが、上手く自分の持ち合わせているものを伝えきれなかったような、出来たような、少し複雑な心境で幕を閉じたのです。
それからひと月ほどして、新聞記事コーナーの、こどもタイムズのオファーが舞い込んできたのです。
数時間の取材の中、自分の至らない部分も多かったにも関わらず、すごく上手な記事にまとめていただいて、先日の企業説明会でこんな事言えば良かったなー。みたいな箇所も書かれていたので今改めて確信というか、今年は自身を落とし込まないといけない時なんだと。そう強く思ってしまったのです。。
web版子どもタイムズはこちらから観れます
取材中話しながら思い起こしたことも交えてですが、この家業に進んだきっかけって、必然性もあったのでしょうね。
程よく自分で勝手に色々できたから。というよりはどうやって1日を埋め合わせていくか?みたいなところもあって。
記事中でも自分が鍵っ子だった。って話のことです。
ものづくりは最初っからスキな性分で、菓子の仕事に携わった当初は、きっと味音痴だったと思います。
「食べる」という経験値は積まないといけなくて、それもやはり日々の鍛錬だと思うのです。
一人暮らしで自炊していた時期は、仕事が休みの日には1週間分の食材を買って冷凍ストックできるおかずづくり、それこそ料理本を片手に、フレンチであればハーブ、スパイスなども使い方、味わい、香りも実際に自分で作ることで経験として培われていくのです。
いろんな角度から興味のある物事に挑戦していくことは大事だと痛感しています。
なかなか自分の自由な時間が取れない生活が続くと、悩む時間が疎ましくなってくる訳で。
ファーストインプレッションに頼る。
一目惚れのそれにも似た、最初に感じた自分にとって引き寄せられるものは、なかなかに覆られない。
行動は思い立ったら即。
常に自分の「こだわりのコリ」はほぐすこと。
↑単純なことですが、この2つが自分の行動指針。
取材の中で、一番難しいお菓子は?という質問があったのですが、マカロンという返答をさせてもらったのですが、今まで触れてこなかったマカロンのこだわりについて触れてみたいと思います。
ブルターニュ出身の、ローラン・ポワルヴェ氏。ペルシュのマカロン誕生のルーツは氏との出会い。
残念ながら現在日本にいらっしゃるかは不明です。
氏についての詳細は少ないですが、一応の情報です
マカロンが全国的にブームを迎えた頃、当店でも販売をして欲しい。という要望があったのですが、自分で納得いく物が出来ず、難儀していたところでした。
そんな折、とある恩師の方の紹介で、「ローランのデモの手伝いにおいで〜」と声をかけてもらったのがきっかけで、お会いすることができました。
とっても貴重面で繊細な方で、1ミリ単位で道具の配列であったり、氏のスペシャリテのマカロンに加える色素、乾燥卵白も0.1g単位でデリケートにキッチリ量るんです。
マカロンを絞り出す時の大きさを記した丸い縁取りの下敷きも自家製。
これもキッチリ。
そしていよいよマカロンの仕込みが始まると、
全くの無言。目も合わせない。問いかけも質問も無視。
恐ろしいまでの集中力というか、全集中←あってる?流行りには乗っておきたい!知らんけど!w
なので、黙って観てるだけのこちらも全集中!鼻の呼吸!←
マカロナージュも(生地の締め具合の作業のこと。これで仕上がりに差が出ます)何も解説が無く、解らん。ただこの緊張感を持って帰るしかない。
手伝ってくれてありがとう!くらいの会話しか覚えもなく、ただ、目の当たりにした、あの距離感での職人魂。
あえて面倒で難しい、スイスメレンゲを採用し、作業能率が悪くとも完璧を選ぶ姿勢は、もしかすると自分の中の礎なのかもしれませんね。
マカロンにサンドするガナッシュ自体は、自分の考えたオリジナルがベースで、いろんなフレーバリングはイメージを即カタチに!

今思えば、結構攻めた感のあるフレーバーもたくさんでしたが、とにかくやらないと、やってみないと気が済まないタチ。
まあまあ、思い返せばあと先考えずに。ってところでしたが、自分の引き出しが増えたこと、その後の新作にも影響を及ぼしたのでまあ良しとしましょう。
途中から完全にマカロンの話となってしまいましたが、自分がこの仕事が好きで、努力した分必ずカタチとして返ってくる。
手仕事、身近に言えばスポーツ全般。結果は自分自身というのが、この仕事の糧のひとつではないでしょうか?
大まかなことは新聞取材で答えているので、アディッショナルな応答として締め括りたいと思います。
"The Diary of Jane" - Breaking Benjamin (Cover by First to Eleven)
最近、youtubeでは自分たち世代のヒット曲をカヴァーするのが流行りなのか?
ヴォーカルのAudra Mille、なんとも癖のあるユニゾンヴォイスの持ち主。ハマるとくせになるどハマり感のある19歳。なかなかに面白いバンドなので是非に。
ボク自身にとって、音楽は切っても切れない、生きていくためのタンパク源みたいなものです。
ブログサイトではリンク貼り付けてある程度好き勝手させてもらってますけど、これもやっぱりあまり語らずとも自分の断片だと思ってください。それではまた。みなさまこのご時世ですが、くれぐれもお体にはご自愛くださいませ。
自分のモチベーションというか、原動力が概ね反骨精神的な要素が色濃くて、こうやってPCの前に座ってテキスト入力したり、画像編集したりするのも、お菓子づくりの詳細やなぜこの商品を作るきっかけや、その経緯などがほとんどのサイトで記されていなかったせいです。
自分の語彙力や表現力が稚拙であるのを棚に上げて、「爪痕」みたいなのを残したい。であったり、もしかすれば誰かの(特に業界人)何かのお役に立てるきっかけになったらイイな。って勝手に思ったりもしてます。この考えや想いは今も不動です。
ただ同時に、やはり仕事後にPCと向かい合っての作業は翌日の自分のコンディションに響いていたのも事実。睡眠の質も低かったと思います。
今現在は朝スッキリ目覚めるので、夜な夜なスマホはやはり健康には支障を来す様な気がします。ブルーライトはやはり良くないです。。余談でしたね。
話を冒頭の話題に戻しつつ、今回の投稿の本題に入りたいと思います。
何かのお役に立てるなら。と申しましたが、去る9月に福井製菓製パン専門学校での企業説明会、先日福井新聞の特集、こどもタイムズ vol.504の職業紹介として掲載いただきました。

恥ずかしながらも、今回自分自身の菓子屋半生について少し触れていきます。
これからの夢を目指す、若い世代に何かしらのメッセージとしてほんの少しでも響く単語があればイイな。そんな気がいで書き綴っていきたいです。もちろんお菓子業界に限ったことではなく、新しいことへの挑戦というのも含んでのことです。
まず企業説明会では、どうしてこの業界に進もうと思ったのか?といった想いなども併せて講演していただきたいとの趣旨もあり、少々自分でも首を捻ってしまうほど。
そもそも「絶対お菓子屋になりたい!」なんてアツい想いも、これといった確固たる信念というものではなく、自分自身の振り返りがホント超ヘタ過ぎて、話の脈略もビミョーだったと思います。時系列もバラバラ、馴れ初めというか、きっかけなんて本当昔話すぎて。。
そんなトーク下手の最初の強硬手段?は、軽く自己紹介を済ませた後、冒生徒たち一人ひとりに、コキーユを試食として、ひとつづつ食べてもらいました。
コキーユについては本当に何度もいろんな過去ブログからも登場している、自分にとっての1〜2位を争うマイフェイバリット。

この業界に足を踏み入れ、最初に修行先で出会い、その美味しさに感激したお菓子。
自分の気に入ったポポラスのグレイッシュスタンドに並べてご満悦のショット。IGでの紹介は既にしていますのでそちらもぜひご覧ください♪
いま現在では長野県でヘーゼルナッツの国産化を目指し、日夜努力されているフルふる岡田氏のアツい想いも携えつつ、自分が好きになったヘーゼルナッツチョコレートクリーム「ジャンドゥーヤ」や、イタリア産ヘーゼルナッツの美味しさの波及を陰ながら(本当に陰ながら)サポートしていきたい。そういった、自分の仕事に向き合うスタンスについても話をさせてもらいながら、

主に長野県の産地に脚を運び、巨峰、シャインマスカットなどのぶどう類、栗畑、ブルーベリー、りんご園など、生産者さまに直接お会いして、お話を伺い、人柄に触れ、思いの丈を伺って。そうやって培ったひとつひとつを使わせて貰う。
この拙いブログにずっと付き合っていただいている皆さんならお分かりいただいてる筈(です)
大袈裟ではなくて、受け渡していくこと。受け継いでいくこと。
ここ3年ほどは特に物事に丁寧に取り組むことの大切さを。
緻密さよりも直情さ。思い立ったら悩まず進め。
自分の行動を決めるのは自分の思いひとつ。
そんなことをつらつらと述べた50分。どういった手応えかも分からず仕舞いではありましたが、上手く自分の持ち合わせているものを伝えきれなかったような、出来たような、少し複雑な心境で幕を閉じたのです。
それからひと月ほどして、新聞記事コーナーの、こどもタイムズのオファーが舞い込んできたのです。
数時間の取材の中、自分の至らない部分も多かったにも関わらず、すごく上手な記事にまとめていただいて、先日の企業説明会でこんな事言えば良かったなー。みたいな箇所も書かれていたので今改めて確信というか、今年は自身を落とし込まないといけない時なんだと。そう強く思ってしまったのです。。
web版子どもタイムズはこちらから観れます
取材中話しながら思い起こしたことも交えてですが、この家業に進んだきっかけって、必然性もあったのでしょうね。
程よく自分で勝手に色々できたから。というよりはどうやって1日を埋め合わせていくか?みたいなところもあって。
記事中でも自分が鍵っ子だった。って話のことです。
ものづくりは最初っからスキな性分で、菓子の仕事に携わった当初は、きっと味音痴だったと思います。
「食べる」という経験値は積まないといけなくて、それもやはり日々の鍛錬だと思うのです。
一人暮らしで自炊していた時期は、仕事が休みの日には1週間分の食材を買って冷凍ストックできるおかずづくり、それこそ料理本を片手に、フレンチであればハーブ、スパイスなども使い方、味わい、香りも実際に自分で作ることで経験として培われていくのです。
いろんな角度から興味のある物事に挑戦していくことは大事だと痛感しています。
なかなか自分の自由な時間が取れない生活が続くと、悩む時間が疎ましくなってくる訳で。
ファーストインプレッションに頼る。
一目惚れのそれにも似た、最初に感じた自分にとって引き寄せられるものは、なかなかに覆られない。
行動は思い立ったら即。
常に自分の「こだわりのコリ」はほぐすこと。
↑単純なことですが、この2つが自分の行動指針。
取材の中で、一番難しいお菓子は?という質問があったのですが、マカロンという返答をさせてもらったのですが、今まで触れてこなかったマカロンのこだわりについて触れてみたいと思います。
ブルターニュ出身の、ローラン・ポワルヴェ氏。ペルシュのマカロン誕生のルーツは氏との出会い。
残念ながら現在日本にいらっしゃるかは不明です。
氏についての詳細は少ないですが、一応の情報です
マカロンが全国的にブームを迎えた頃、当店でも販売をして欲しい。という要望があったのですが、自分で納得いく物が出来ず、難儀していたところでした。
そんな折、とある恩師の方の紹介で、「ローランのデモの手伝いにおいで〜」と声をかけてもらったのがきっかけで、お会いすることができました。
とっても貴重面で繊細な方で、1ミリ単位で道具の配列であったり、氏のスペシャリテのマカロンに加える色素、乾燥卵白も0.1g単位でデリケートにキッチリ量るんです。
マカロンを絞り出す時の大きさを記した丸い縁取りの下敷きも自家製。
これもキッチリ。
そしていよいよマカロンの仕込みが始まると、
全くの無言。目も合わせない。問いかけも質問も無視。
恐ろしいまでの集中力というか、全集中←あってる?流行りには乗っておきたい!知らんけど!w
なので、黙って観てるだけのこちらも全集中!鼻の呼吸!←
マカロナージュも(生地の締め具合の作業のこと。これで仕上がりに差が出ます)何も解説が無く、解らん。ただこの緊張感を持って帰るしかない。
手伝ってくれてありがとう!くらいの会話しか覚えもなく、ただ、目の当たりにした、あの距離感での職人魂。
あえて面倒で難しい、スイスメレンゲを採用し、作業能率が悪くとも完璧を選ぶ姿勢は、もしかすると自分の中の礎なのかもしれませんね。
マカロンにサンドするガナッシュ自体は、自分の考えたオリジナルがベースで、いろんなフレーバリングはイメージを即カタチに!

今思えば、結構攻めた感のあるフレーバーもたくさんでしたが、とにかくやらないと、やってみないと気が済まないタチ。
まあまあ、思い返せばあと先考えずに。ってところでしたが、自分の引き出しが増えたこと、その後の新作にも影響を及ぼしたのでまあ良しとしましょう。
途中から完全にマカロンの話となってしまいましたが、自分がこの仕事が好きで、努力した分必ずカタチとして返ってくる。
手仕事、身近に言えばスポーツ全般。結果は自分自身というのが、この仕事の糧のひとつではないでしょうか?
大まかなことは新聞取材で答えているので、アディッショナルな応答として締め括りたいと思います。
"The Diary of Jane" - Breaking Benjamin (Cover by First to Eleven)
最近、youtubeでは自分たち世代のヒット曲をカヴァーするのが流行りなのか?
ヴォーカルのAudra Mille、なんとも癖のあるユニゾンヴォイスの持ち主。ハマるとくせになるどハマり感のある19歳。なかなかに面白いバンドなので是非に。
ボク自身にとって、音楽は切っても切れない、生きていくためのタンパク源みたいなものです。
ブログサイトではリンク貼り付けてある程度好き勝手させてもらってますけど、これもやっぱりあまり語らずとも自分の断片だと思ってください。それではまた。みなさまこのご時世ですが、くれぐれもお体にはご自愛くださいませ。
第693回
ガトーバスク

パートの仕込みは、極一般的なシュクレ、またはサブレ生地と同様です。今回はフードプロセッサーでオールインで作業しましたが、薄力と強力粉を半量づつブレンドしているので、グルテンの出過ぎには注意します。

コンフィの仕込みは、小布施のチェリーキッスと、佐藤錦をそれぞれ。煮詰めも別々に行わないと、果実の糖度にかなり開きがあるのでうまく固まらないであろう、そんな予測を立てての準備。
ガルニチュール(詰め物)としてなので、シロップとなる水分もペクチンでガッチリホールドしてあげないと焼成中の吹きこぼれに繋がりそうで恐ろしくて。

出来上がった2種のさくらんぼは、チェリーキッス6:4佐藤錦、ほどの割合で混ぜ混ぜ。
パートバスクは2cmほどの厚みに伸ばして、縁取り、被せと、ひとつのガトーに対して二枚準備します。
さくらんぼのコンフィの上に「てろん」と乗っているのはクレームパティシエール。つまりカスタードクリームです。
クリームにはラム酒を混ぜ込んでいます。焼成する事でコンフィと上手く混ざり合って、適度にとろみの出たコンフィの味わいに変化するのです。
ドリュール(塗り玉)を塗って、パートの上にローブリューを描いて焼成です。

バスクのシンボル、ローブリューについては以下の通り。

ローブリューの4つの羽は火、大地、空気、水を表しており、その4つが交わることは、"永遠""愛""平和"の象徴とされています。また、"Lau=4つ""Buru=頭"を意味し、バスク地方の4つの主要地域、サン・セバスティアン、ビルバオ、ビトリア、パンプロナを表しているとも言われています。

今回初めてのガトーバスクにチャレンジでした。
昨年秋にキャラメルと胡桃で「ガトーバスク」の名前を拝借しましたが、(どちらかといえばエンガディナー)地方の伝統菓子の派生も著しく、そもそもの起源になぞっていくと、その土地の特産を使ったものが多く、そして小布施のチェリーキッスを用いて新しい何かを模索していたことから発表に至った経緯をここにお伝えしておきます。

そして佐藤錦、7月10日現在、紅秀峰の大粒さくらんぼ。歯応えも良い果肉の引き締まったオススメの一品は、ちょっと大振りの特別タルトのシリーズでも提供中です!

そういえばバスクチーズも、ハード系チーズに変更を余儀なくされています。
コロナの影響で、ヨーロッパからの輸入にも多数制限が掛かっており、チーズも例外ではありません。画像のイディアバルは、正にバスク地方で作られている山羊チーズ。これも無くなり次第、マンツェゴというものに切り替わります。少しばかり濃厚なニュアンスが強く感じられるかとは思いますが、引き続きお楽しみいただければと思います!
コロナ禍の影響も多岐にわたり、恐ろしいまでの変革を余儀なくされてきた事と思います。
自分でも驚くくらい、ケーキに対するニーズというか、必然性が高まった事。いろんな自粛の中、わざわざ足をお運びいただき、「癒しとして」もその需要が高まった事。
今、自分の職責を強く感じています。どこまでもていねいに、お応え出来ることに対して余す事なくやり遂げていきたいです。
店先の庭の草花の剪定、潅水のため夕方は外にいる事も多いのですが、ご興味が有ってお声がけ頂く方とお花について、お話をやり取りさせてもらったり。ケーキ以外でもコミュニケーションを取れる。ってすごい事だと思います。商品もそうですが、お菓子を取り巻く空間においても癒しになれば。との想いも一層強くなるのです。
ただ、世間的にはいろんなフラストレーションが渦巻いているのも事実。
(だからこそボク自身は荒ぶること無かれ。の想いを強く描いているのだけれど)
特にBLACK LIVES MATTER
あ、ここから完全にお菓子の話は無くなりますので(汗)
90年代初頭、RAGE AGAINST THE MACHINE ってバンドが席巻して、彼らの曲のひとつ、KILLING IN THE NAME OF 。
この曲、権力に対しての強い反逆心みたいなのがあって、サビでは今回のこの事件を彷彿させるワードが並んでいて。
それよりも
「テメーの言うことなんかゼッテー聞かねー!!!」
当時の自分もそうでした。やり場のない怒りやフラストレーション、葛藤、それでも前に進もうと踠いていたのが俗に言う「オルタナ」ですねー。いや、懐かしいと言うか、今ってなんかガツガツしてないな。受け身だなー。なんかインダストリアルムーヴメントにどっぷりだなー。って。ちょっと愚痴混じりw
だけど、自分の好きなバンドが最初はこう、フラストレーションをぶちまける様な荒々しい部分や情緒的な側面が色濃く出ていたり。プレイテクニックではなくてエモーショナルな部分なのか。
それがこう、時間の経過と共に円熟していくと言うか、あれ?年取ったんか?あのハードなんどうした?みたいなのが薄れてきてて、インダストリアル寄り?なんて思っていたのに、最近それに妙に納得してしまうのーw
pearl jam世代としては、また違った意味合いでの混沌を隠に感じています。コツコツと積み重ねてきたモノを大切に、丁寧に、例えるとすればいろんな流行が堂々巡っています。それをどうモダンに昇華させていくか、其処に欠かせないのが今までの積み重ねを蔑ろにしない。脈々と受け継いでいく。より強固な新しい一歩につながっていくのではないかと、伝統菓子に触れる度に思うのです。
ボクはどちらかといえばボブディラン、DOORS。
いやー、スキルは高い。クラシックはなんぼでも輝くって証明してくれる!五感、特に聴覚とはWEB向きの発信ですね。味覚のそれの実現がままならない、むしろそうあって欲しくない。って正直思ってます(なんか意味不です)今回はこの辺で。なーんとなく言いたい事いえたのでスッキリ?ですかね

パートの仕込みは、極一般的なシュクレ、またはサブレ生地と同様です。今回はフードプロセッサーでオールインで作業しましたが、薄力と強力粉を半量づつブレンドしているので、グルテンの出過ぎには注意します。

コンフィの仕込みは、小布施のチェリーキッスと、佐藤錦をそれぞれ。煮詰めも別々に行わないと、果実の糖度にかなり開きがあるのでうまく固まらないであろう、そんな予測を立てての準備。
ガルニチュール(詰め物)としてなので、シロップとなる水分もペクチンでガッチリホールドしてあげないと焼成中の吹きこぼれに繋がりそうで恐ろしくて。

出来上がった2種のさくらんぼは、チェリーキッス6:4佐藤錦、ほどの割合で混ぜ混ぜ。
パートバスクは2cmほどの厚みに伸ばして、縁取り、被せと、ひとつのガトーに対して二枚準備します。
さくらんぼのコンフィの上に「てろん」と乗っているのはクレームパティシエール。つまりカスタードクリームです。
クリームにはラム酒を混ぜ込んでいます。焼成する事でコンフィと上手く混ざり合って、適度にとろみの出たコンフィの味わいに変化するのです。
ドリュール(塗り玉)を塗って、パートの上にローブリューを描いて焼成です。

バスクのシンボル、ローブリューについては以下の通り。

ローブリューの4つの羽は火、大地、空気、水を表しており、その4つが交わることは、"永遠""愛""平和"の象徴とされています。また、"Lau=4つ""Buru=頭"を意味し、バスク地方の4つの主要地域、サン・セバスティアン、ビルバオ、ビトリア、パンプロナを表しているとも言われています。

今回初めてのガトーバスクにチャレンジでした。
昨年秋にキャラメルと胡桃で「ガトーバスク」の名前を拝借しましたが、(どちらかといえばエンガディナー)地方の伝統菓子の派生も著しく、そもそもの起源になぞっていくと、その土地の特産を使ったものが多く、そして小布施のチェリーキッスを用いて新しい何かを模索していたことから発表に至った経緯をここにお伝えしておきます。

そして佐藤錦、7月10日現在、紅秀峰の大粒さくらんぼ。歯応えも良い果肉の引き締まったオススメの一品は、ちょっと大振りの特別タルトのシリーズでも提供中です!

そういえばバスクチーズも、ハード系チーズに変更を余儀なくされています。
コロナの影響で、ヨーロッパからの輸入にも多数制限が掛かっており、チーズも例外ではありません。画像のイディアバルは、正にバスク地方で作られている山羊チーズ。これも無くなり次第、マンツェゴというものに切り替わります。少しばかり濃厚なニュアンスが強く感じられるかとは思いますが、引き続きお楽しみいただければと思います!
コロナ禍の影響も多岐にわたり、恐ろしいまでの変革を余儀なくされてきた事と思います。
自分でも驚くくらい、ケーキに対するニーズというか、必然性が高まった事。いろんな自粛の中、わざわざ足をお運びいただき、「癒しとして」もその需要が高まった事。
今、自分の職責を強く感じています。どこまでもていねいに、お応え出来ることに対して余す事なくやり遂げていきたいです。
店先の庭の草花の剪定、潅水のため夕方は外にいる事も多いのですが、ご興味が有ってお声がけ頂く方とお花について、お話をやり取りさせてもらったり。ケーキ以外でもコミュニケーションを取れる。ってすごい事だと思います。商品もそうですが、お菓子を取り巻く空間においても癒しになれば。との想いも一層強くなるのです。
ただ、世間的にはいろんなフラストレーションが渦巻いているのも事実。
(だからこそボク自身は荒ぶること無かれ。の想いを強く描いているのだけれど)
特にBLACK LIVES MATTER
あ、ここから完全にお菓子の話は無くなりますので(汗)
90年代初頭、RAGE AGAINST THE MACHINE ってバンドが席巻して、彼らの曲のひとつ、KILLING IN THE NAME OF 。
この曲、権力に対しての強い反逆心みたいなのがあって、サビでは今回のこの事件を彷彿させるワードが並んでいて。
それよりも
「テメーの言うことなんかゼッテー聞かねー!!!」
当時の自分もそうでした。やり場のない怒りやフラストレーション、葛藤、それでも前に進もうと踠いていたのが俗に言う「オルタナ」ですねー。いや、懐かしいと言うか、今ってなんかガツガツしてないな。受け身だなー。なんかインダストリアルムーヴメントにどっぷりだなー。って。ちょっと愚痴混じりw
だけど、自分の好きなバンドが最初はこう、フラストレーションをぶちまける様な荒々しい部分や情緒的な側面が色濃く出ていたり。プレイテクニックではなくてエモーショナルな部分なのか。
それがこう、時間の経過と共に円熟していくと言うか、あれ?年取ったんか?あのハードなんどうした?みたいなのが薄れてきてて、インダストリアル寄り?なんて思っていたのに、最近それに妙に納得してしまうのーw
pearl jam世代としては、また違った意味合いでの混沌を隠に感じています。コツコツと積み重ねてきたモノを大切に、丁寧に、例えるとすればいろんな流行が堂々巡っています。それをどうモダンに昇華させていくか、其処に欠かせないのが今までの積み重ねを蔑ろにしない。脈々と受け継いでいく。より強固な新しい一歩につながっていくのではないかと、伝統菓子に触れる度に思うのです。
ボクはどちらかといえばボブディラン、DOORS。
いやー、スキルは高い。クラシックはなんぼでも輝くって証明してくれる!五感、特に聴覚とはWEB向きの発信ですね。味覚のそれの実現がままならない、むしろそうあって欲しくない。って正直思ってます(なんか意味不です)今回はこの辺で。なーんとなく言いたい事いえたのでスッキリ?ですかね
第692回
本当に久方ぶりの更新です。
公式の方も久しく音沙汰なく(多分バレンタインシーズンが最後)皆様に広く周知してもらい、喜んでいただける記事投稿とはなんだろう?などという思いがよぎったりするわけです。
当然、店頭でニーズのあるお菓子作りの作業が優先ですし、ちょっとしたお知らせなら各種SNSでサクッと済ませてしまうことがほとんどでした。
昨年から、エクステリア。つまり店舗外回りを自分の手で手入れしています。
実際に店頭に足を運んでくださる方に向けて、ふと目に留まる、季節を感じさせる景色をほんの少し。
どちらかといえば手狭で駐車場も広くない当店にとって無用の長物と言われるかもしれないです。だけど来店する。っていうアクションに対しての応えってこうじゃないのかな?という想いをカタチにした結果なのかもしれないです。うまくは言えない部分もあるのですが、屋号にお菓子の家(maison de gateau)と謳っている以上、設として大事だって思えるのです。
少し最初の話に戻しますが、記事更新で商品説明を詳細まで紐解く作業、つまり記事に仕上げるのも結構な労力を使うわけで、テキストも画像も編集するとやっぱり3〜5時間(延べ)かかってしまうんです。
近況?として自分の想いを何も語らないのはやっぱりイチクリエイターとしてどうかな?って思ってますし、目新しいことではなく、今自分がいろんなことを掘り下げていく過程にあること、まだまだ未完であるからこそ模索ができている事への悦びだったり、気負いしないことを片隅に置いて日々取り組む姿勢を多少なりともお伝えできればと思います。

コレッタ
初年度に購入して地植えしたつるバラ。初めてのつるバラでもあるのですが、見様見真似、あらゆる書物とwebを読み漁り、冬選定と誘引をして迎えた今年の開花状況です。

ロゼット咲きの、アプリコットがかかるピンクの花と一緒にオルラヤ、ネペタなどとお店の庭に植栽しています。
コレッタもそうですが、バラのネーミングは結構誰か著名人に捧げることが多い様で、その名前の由来を探るのも面白いことです。
新作のケーキのネーミングも恐ろしく悩むパターンが多くて参考にしたい限りです。
フランス人作家シドニー=ガブリエル・コレット(Sidonie-Gabrielle Colette,1873-1954)
コレッタの名前の由来になった人物。「ココ・シャネルに愛され、オードリー・ヘップバーンを見出した実在の小説家」と言われ、元祖お騒がせセレブの異名も。映画化されたことで、小説「シェリ」の他にも、バラの愛好家である側面も取り上げられました。
興味が有れば彼女の生涯を描いた映画が公開されています。検索してみてくださいね。

コレッタをはじめ、ご希望の方にはバラのお花プレゼントしてます。よろしければお申し出いくださいね
昨年、一昨年の、主に長野訪問で果物生産者さまと触れ合う機会がすごく増え、農業の大切さと大変さ、過酷さの一端を垣間見、イングリッシュガーデンで一斉に開花したバラの美しさとそのスケールの大きさの圧倒され、本気で植物と向き合いたい。そんな想いに駆られて始めた庭仕事です。
今ここで果樹一本を育てる苦労や、バラの育成での年間の作業についてここで触れる気はありません。
ただ、庭仕事から学んだことがありすぎて書き切れないからです。
経験は五感で感じるもの。
改めて思うことです。
ひとつひとつを丁寧に積み重ねる。その時の状況を具に記憶する。肌で感じる。本当に今までお菓子作りの中で行ってきたことをより丁寧に掘り下げていくこと。より良い何かを得るために「何故」を怠らないこと。
最近はいちごの手触りにも敏感です。産毛や艶感、ハリや重み、その美味しさをどう引き出してやろうかと常々思うのです。
お誕生日のお名前をチョコレートプレートに書くのですが、お預かりした大切な御名前ですから、伝票に書き記す際も同様にです。
今年の4月、お知り合いの方が第一子を無事出産された時に、お祝いで使われるケーキのご予約をいただきました。知っている方なので当然なのですが、どの様な想いを込めて命名をされたのだろうか?と想像するだけで胸いっぱいになりましたね。
バラの名前も正直難しいです。ただ、命名された足跡を辿るとなるほどそうなのか!と妙な愛着が湧くのも事実。
色々と責任重大な仕事に従事していると改めて気づかせてくれたりします。
その美しさであったり、惹き付ける魅力であったり、その瞬間に寄り添うことができる重要な役割を担ったり。
お菓子屋はホントーにタイヘンだ。笑。口語調で締めてかないと正直タイヘンすぎる。。
完全事後報告でもあったりしますが、母の日もいつも以上にいろんな想いがよぎりました。
想いをつなぐ架け橋、代弁するそれでも有り得るわけで。
今年の特異な状況、きっと疲弊されている。少しでもお役に立ちたい
どうしたいかよりもどう在りたいか?
カンタンに言い放つことが出来ることながら、毎日の繰り返しの反復の中で妥協をしない。一挙一動を注意深く。大きく結果の変わることに繋がるのもしばしばです。

マカロン ジャルダンブルー
ときには直感で。インスピレーション100%に任せて、それにキモチを200%傾けて傾倒したりもします。
ルビーカカオやいちごの香りに導かれてカタチになったマカロンです。今ではすっかり子どもたちのおやつとして定着したマカロンですが、スイーツ好きな女子の皆様にもぜひ味わってもらいたい味わいですので。
少し乱筆が入り組んだ投稿のまま締めたいと思いますが、最後にひとつ。当たり前でいる事が難しい今だからこそ、求められる期待にも応えていきたいです。母の日も混雑でご迷惑をおかけした部分であったり、自主的に感覚をとっていただいて混乱を免れることもできたのは皆様の協力なくてはなし得なかったことです。御来店、本当に有難うございます!
公式の方も久しく音沙汰なく(多分バレンタインシーズンが最後)皆様に広く周知してもらい、喜んでいただける記事投稿とはなんだろう?などという思いがよぎったりするわけです。
当然、店頭でニーズのあるお菓子作りの作業が優先ですし、ちょっとしたお知らせなら各種SNSでサクッと済ませてしまうことがほとんどでした。
昨年から、エクステリア。つまり店舗外回りを自分の手で手入れしています。
実際に店頭に足を運んでくださる方に向けて、ふと目に留まる、季節を感じさせる景色をほんの少し。
どちらかといえば手狭で駐車場も広くない当店にとって無用の長物と言われるかもしれないです。だけど来店する。っていうアクションに対しての応えってこうじゃないのかな?という想いをカタチにした結果なのかもしれないです。うまくは言えない部分もあるのですが、屋号にお菓子の家(maison de gateau)と謳っている以上、設として大事だって思えるのです。
少し最初の話に戻しますが、記事更新で商品説明を詳細まで紐解く作業、つまり記事に仕上げるのも結構な労力を使うわけで、テキストも画像も編集するとやっぱり3〜5時間(延べ)かかってしまうんです。
近況?として自分の想いを何も語らないのはやっぱりイチクリエイターとしてどうかな?って思ってますし、目新しいことではなく、今自分がいろんなことを掘り下げていく過程にあること、まだまだ未完であるからこそ模索ができている事への悦びだったり、気負いしないことを片隅に置いて日々取り組む姿勢を多少なりともお伝えできればと思います。

コレッタ
初年度に購入して地植えしたつるバラ。初めてのつるバラでもあるのですが、見様見真似、あらゆる書物とwebを読み漁り、冬選定と誘引をして迎えた今年の開花状況です。

ロゼット咲きの、アプリコットがかかるピンクの花と一緒にオルラヤ、ネペタなどとお店の庭に植栽しています。
コレッタもそうですが、バラのネーミングは結構誰か著名人に捧げることが多い様で、その名前の由来を探るのも面白いことです。
新作のケーキのネーミングも恐ろしく悩むパターンが多くて参考にしたい限りです。
フランス人作家シドニー=ガブリエル・コレット(Sidonie-Gabrielle Colette,1873-1954)
コレッタの名前の由来になった人物。「ココ・シャネルに愛され、オードリー・ヘップバーンを見出した実在の小説家」と言われ、元祖お騒がせセレブの異名も。映画化されたことで、小説「シェリ」の他にも、バラの愛好家である側面も取り上げられました。
興味が有れば彼女の生涯を描いた映画が公開されています。検索してみてくださいね。

コレッタをはじめ、ご希望の方にはバラのお花プレゼントしてます。よろしければお申し出いくださいね
昨年、一昨年の、主に長野訪問で果物生産者さまと触れ合う機会がすごく増え、農業の大切さと大変さ、過酷さの一端を垣間見、イングリッシュガーデンで一斉に開花したバラの美しさとそのスケールの大きさの圧倒され、本気で植物と向き合いたい。そんな想いに駆られて始めた庭仕事です。
今ここで果樹一本を育てる苦労や、バラの育成での年間の作業についてここで触れる気はありません。
ただ、庭仕事から学んだことがありすぎて書き切れないからです。
経験は五感で感じるもの。
改めて思うことです。
ひとつひとつを丁寧に積み重ねる。その時の状況を具に記憶する。肌で感じる。本当に今までお菓子作りの中で行ってきたことをより丁寧に掘り下げていくこと。より良い何かを得るために「何故」を怠らないこと。
最近はいちごの手触りにも敏感です。産毛や艶感、ハリや重み、その美味しさをどう引き出してやろうかと常々思うのです。
お誕生日のお名前をチョコレートプレートに書くのですが、お預かりした大切な御名前ですから、伝票に書き記す際も同様にです。
今年の4月、お知り合いの方が第一子を無事出産された時に、お祝いで使われるケーキのご予約をいただきました。知っている方なので当然なのですが、どの様な想いを込めて命名をされたのだろうか?と想像するだけで胸いっぱいになりましたね。
バラの名前も正直難しいです。ただ、命名された足跡を辿るとなるほどそうなのか!と妙な愛着が湧くのも事実。
色々と責任重大な仕事に従事していると改めて気づかせてくれたりします。
その美しさであったり、惹き付ける魅力であったり、その瞬間に寄り添うことができる重要な役割を担ったり。
お菓子屋はホントーにタイヘンだ。笑。口語調で締めてかないと正直タイヘンすぎる。。
完全事後報告でもあったりしますが、母の日もいつも以上にいろんな想いがよぎりました。
想いをつなぐ架け橋、代弁するそれでも有り得るわけで。
今年の特異な状況、きっと疲弊されている。少しでもお役に立ちたい
どうしたいかよりもどう在りたいか?
カンタンに言い放つことが出来ることながら、毎日の繰り返しの反復の中で妥協をしない。一挙一動を注意深く。大きく結果の変わることに繋がるのもしばしばです。

マカロン ジャルダンブルー
ときには直感で。インスピレーション100%に任せて、それにキモチを200%傾けて傾倒したりもします。
ルビーカカオやいちごの香りに導かれてカタチになったマカロンです。今ではすっかり子どもたちのおやつとして定着したマカロンですが、スイーツ好きな女子の皆様にもぜひ味わってもらいたい味わいですので。
少し乱筆が入り組んだ投稿のまま締めたいと思いますが、最後にひとつ。当たり前でいる事が難しい今だからこそ、求められる期待にも応えていきたいです。母の日も混雑でご迷惑をおかけした部分であったり、自主的に感覚をとっていただいて混乱を免れることもできたのは皆様の協力なくてはなし得なかったことです。御来店、本当に有難うございます!
学びと気づき(第689回)
去る7月17日に、長野県でプロの皆様向けに講習会講師として招致いただきました。
自身の持ち得ることはすべて隠さずに伝えていくことで、業界が発展していくのであれば苦労を厭わない。
そんな内容でした。ここではその内容については触れないでおきます。
せっかく訪れた長野ですから、今を余すことなく感じていきたい。今日はそんな内容でお届けします。
講習会終了後、現地宿泊で早朝から堪能します。
夜も明けきらない、午前4時過ぎ。鬼無里村(きなさむら)に向かう途中の戸隠村の一角にあるブルーベリー畑に居ました。
毎回長野に行ったら絶対にお邪魔させていただく、ヘーゼルナッツの国産化を目指す岡田さんの案内によるもの。
ジェラート、ジャム用に、季節の旬のものを自身の手で収穫する。ここで既に今回の話の出オチですが(汗)目指すべきこれからの専門店としての在り方の縮図。
当農園、田畑さまのお話もいただきながら、摘み取りに臨みます。

どの位収穫しようか?よりも結実したブルーベリーに気がそぞろ。重たく枝をしならせたもの、上むきに実らせるもの。実に様々。マルチングに蕎麦殻を敷き詰めてあるのも、さすが蕎麦の名所!と感銘を受けっぱなし。

今回、あちこちの樹を見ながら浮気な収穫は2.4キロ。
一方、一緒に収穫に臨んだ岡田さん、4.5キロほど。
最初はそんな感じでうろちょろでしたけど、慣れると上手く獲れますよ。
とのこと。
すっかり夜も明け、帰りの車中でも雑談を交わしながら。もしかしてゆっくりと話す機会はこういった時なのかもしれないですね。
一旦ホテルに送り届けていただき、朝食を取った後、6次産業で運営をされている、小布施屋さんにも足を運びました。

地元の食材と、それを加工したもの、販路を全国に展開している。ボクはこの在り方こそ、一次産業の取るべき形だと思っています。地元福井での一次産業においてもより良い発信についての議論こそが発展だと思っています。
小布施屋さんのサイト飛びます
小布施屋さんからは昨秋りんごを数種仕入れたこともあり、その経緯を伝えながら、今後のお付き合いのカタチを見出していく時間をいただくことができました。ここについてはまた改めて触れる機会が生まれた時に。
昨年りんごで大変御世話になった、川上農園さまにも再びお邪魔することに。
今回は今剪定で大忙しの葡萄園を拝見することができました。
案内されて畑に足を踏み入れると、躊躇ない早いテンポでぶどうの枝にハサミを入れるたくさんの人の姿が目に飛び込んできます。枝に成り過ぎた小さなぶどうの房を間引くのだそうです。

総なりのぶどうを、間引く感じでハサミを入れていきます。
これをしないとより大きく成熟した実がお互いを弾いてしまうとのこと。
手袋をしているのは葡萄の皮に表れる、ブルームと呼ばれる粉を殺さないため。こんな青い状態でもすでにその影響を受けるのだと。ちなみに、この剪定は巨峰。
枝も葉数を剪定するそう。天気も生憎だったので、ますます光が地表まで届いて欲しいはず。そう思って生い茂る葉っぱの間引き方を伺ったら帰って来た答えです。

これは葡萄のお花。ヒュッって細い白が伸びているものがそうです。
これらも基本切り落としていってました。

畑の入り口すぐにそびえる葡萄の幹。容易にその年数の経過が長く感じられたので聞いてみました。
かれこれ40年近いのでは?農園を始めた頃の樹だそうで、歴史を感じますね。
兎に角、葡萄の成育の速さに合わせた迅速な剪定作業の最中、お時間を割いて対応いただき毎回頭の下がる思いです。
旅の締めくくりには、やはりヘーゼル畑に。
手間のかからない作物の栽培、謳い文句のひとつとして提唱された岡田さんの言葉の意味もすごく良く解ります。

ちょうど実りを迎えていた枝に、既に新しい花が咲きはじめてる。手前のぴょこんとしたやつ。奥には実が見えます。その生命力の強さにまた驚きを感じさせてくれます。
自分の中ではっきりと芽生えた、これからのカタチ。
選ばれるお店づくり。そこには収穫から一貫して紐付いた「ものづくり」の完成系であること。
人手不足が深刻な現代。
短略化、効率化が求められる中、あえてそのスキルが必須の専門店としての在り方。
講習会の終了後、とある方との雑談で日本での洋菓子の歴史なんて所詮半世紀だと。ただし、この十数年で日本の洋菓子に対するレベルは飛躍的だったと思うのです。飲み込みの早さ、吸収の速度、日本人の素晴らしい習得率の賜物です。
ただ、オリジナリティとして、まだまだ伸びしろがあるのも事実。ボクは日本人のつくる洋菓子の世界をしっかり色付けていくため何ができるのかを考えたい。本物と呼べるものを提供し、残していきたいのです。
それは農業も同じで、手が回らないから林檎の樹、桃の樹を切ってしまった。講習会後にお招きいただいた懇親会で伺った話しから、再びたわわに実るまでの歳月を考えると何とも言えない気持ちになるのです。
長野を満喫して、持ち帰ってきた果実はコンフィチュールに。

大実杏子。ねっとりした舌触りと、控えめな甘さが広がる杏。
ローズマリーはちみつ、バニラ、皮剥きアーモンドを加えて仕上げたコンフィ。

戸隠ブルーベリーは、果実に対して半量の砂糖を配合。
68℃で減圧(真空)をかけながら濃縮する製法で、糖度を調整したもの。
講習会ではっきりと伝えきれない事でしたが、糖度を上げるプロセス、濃縮する(水分を飛ばす)意味合いのニュアンスの違いを反映して仕上げた仕上がり。
素材そのものの良さをどう伝えていくのか?
頂いた課題であるのですが、お菓子屋らしい、プラスアルファのエッセンスも忘れずに、「そのもの」の良さを損なわない。バランスの取り方について思う事は益々膨らんでいきます。

信州ヘーゼルナッツ
嫌味、えぐ味が、もしかして敬遠されるかもしれないのがヘーゼルナッツ。
そういうのを全く感じさせない、信州産ヘーゼルナッツ100%のものを。
カシューナッツやピーナッツのような優しい旨味、マカダミアンナッツほどの油分は無いですが、それ相応の豊かな広がりを感じさせる味わいが広がります。

リュバーブ、あんずのソルベと一緒にいただきました。地元食材をたっぷり堪能させていただきました!
洋菓子の歴史、食材、日本では未だ似つかわしくないものも多数。これほど浸透したチョコレートの原料のカカオ豆。ボクは未だ手にとって見れていません。いずれ必ず!と思いを馳せているのですが、まだまだ先になりそう。
書ききれていないこと、書きそびれたこともたくさんですが、今回はここまでに。
現場で切り盛りしてくれるスタッフのみんなに感謝。この貴重な機会を与えてくださったNYB様、いつも温かく迎えてくださる岡田夫妻、川上様、小布施屋井出様にも感謝申し上げます。
自身の持ち得ることはすべて隠さずに伝えていくことで、業界が発展していくのであれば苦労を厭わない。
そんな内容でした。ここではその内容については触れないでおきます。
せっかく訪れた長野ですから、今を余すことなく感じていきたい。今日はそんな内容でお届けします。
講習会終了後、現地宿泊で早朝から堪能します。
夜も明けきらない、午前4時過ぎ。鬼無里村(きなさむら)に向かう途中の戸隠村の一角にあるブルーベリー畑に居ました。
毎回長野に行ったら絶対にお邪魔させていただく、ヘーゼルナッツの国産化を目指す岡田さんの案内によるもの。
ジェラート、ジャム用に、季節の旬のものを自身の手で収穫する。ここで既に今回の話の出オチですが(汗)目指すべきこれからの専門店としての在り方の縮図。
当農園、田畑さまのお話もいただきながら、摘み取りに臨みます。

どの位収穫しようか?よりも結実したブルーベリーに気がそぞろ。重たく枝をしならせたもの、上むきに実らせるもの。実に様々。マルチングに蕎麦殻を敷き詰めてあるのも、さすが蕎麦の名所!と感銘を受けっぱなし。

今回、あちこちの樹を見ながら浮気な収穫は2.4キロ。
一方、一緒に収穫に臨んだ岡田さん、4.5キロほど。
最初はそんな感じでうろちょろでしたけど、慣れると上手く獲れますよ。
とのこと。
すっかり夜も明け、帰りの車中でも雑談を交わしながら。もしかしてゆっくりと話す機会はこういった時なのかもしれないですね。
一旦ホテルに送り届けていただき、朝食を取った後、6次産業で運営をされている、小布施屋さんにも足を運びました。

地元の食材と、それを加工したもの、販路を全国に展開している。ボクはこの在り方こそ、一次産業の取るべき形だと思っています。地元福井での一次産業においてもより良い発信についての議論こそが発展だと思っています。
小布施屋さんのサイト飛びます
小布施屋さんからは昨秋りんごを数種仕入れたこともあり、その経緯を伝えながら、今後のお付き合いのカタチを見出していく時間をいただくことができました。ここについてはまた改めて触れる機会が生まれた時に。
昨年りんごで大変御世話になった、川上農園さまにも再びお邪魔することに。
今回は今剪定で大忙しの葡萄園を拝見することができました。
案内されて畑に足を踏み入れると、躊躇ない早いテンポでぶどうの枝にハサミを入れるたくさんの人の姿が目に飛び込んできます。枝に成り過ぎた小さなぶどうの房を間引くのだそうです。

総なりのぶどうを、間引く感じでハサミを入れていきます。
これをしないとより大きく成熟した実がお互いを弾いてしまうとのこと。
手袋をしているのは葡萄の皮に表れる、ブルームと呼ばれる粉を殺さないため。こんな青い状態でもすでにその影響を受けるのだと。ちなみに、この剪定は巨峰。
枝も葉数を剪定するそう。天気も生憎だったので、ますます光が地表まで届いて欲しいはず。そう思って生い茂る葉っぱの間引き方を伺ったら帰って来た答えです。

これは葡萄のお花。ヒュッって細い白が伸びているものがそうです。
これらも基本切り落としていってました。

畑の入り口すぐにそびえる葡萄の幹。容易にその年数の経過が長く感じられたので聞いてみました。
かれこれ40年近いのでは?農園を始めた頃の樹だそうで、歴史を感じますね。
兎に角、葡萄の成育の速さに合わせた迅速な剪定作業の最中、お時間を割いて対応いただき毎回頭の下がる思いです。
旅の締めくくりには、やはりヘーゼル畑に。
手間のかからない作物の栽培、謳い文句のひとつとして提唱された岡田さんの言葉の意味もすごく良く解ります。

ちょうど実りを迎えていた枝に、既に新しい花が咲きはじめてる。手前のぴょこんとしたやつ。奥には実が見えます。その生命力の強さにまた驚きを感じさせてくれます。
自分の中ではっきりと芽生えた、これからのカタチ。
選ばれるお店づくり。そこには収穫から一貫して紐付いた「ものづくり」の完成系であること。
人手不足が深刻な現代。
短略化、効率化が求められる中、あえてそのスキルが必須の専門店としての在り方。
講習会の終了後、とある方との雑談で日本での洋菓子の歴史なんて所詮半世紀だと。ただし、この十数年で日本の洋菓子に対するレベルは飛躍的だったと思うのです。飲み込みの早さ、吸収の速度、日本人の素晴らしい習得率の賜物です。
ただ、オリジナリティとして、まだまだ伸びしろがあるのも事実。ボクは日本人のつくる洋菓子の世界をしっかり色付けていくため何ができるのかを考えたい。本物と呼べるものを提供し、残していきたいのです。
それは農業も同じで、手が回らないから林檎の樹、桃の樹を切ってしまった。講習会後にお招きいただいた懇親会で伺った話しから、再びたわわに実るまでの歳月を考えると何とも言えない気持ちになるのです。
長野を満喫して、持ち帰ってきた果実はコンフィチュールに。

大実杏子。ねっとりした舌触りと、控えめな甘さが広がる杏。
ローズマリーはちみつ、バニラ、皮剥きアーモンドを加えて仕上げたコンフィ。

戸隠ブルーベリーは、果実に対して半量の砂糖を配合。
68℃で減圧(真空)をかけながら濃縮する製法で、糖度を調整したもの。
講習会ではっきりと伝えきれない事でしたが、糖度を上げるプロセス、濃縮する(水分を飛ばす)意味合いのニュアンスの違いを反映して仕上げた仕上がり。
素材そのものの良さをどう伝えていくのか?
頂いた課題であるのですが、お菓子屋らしい、プラスアルファのエッセンスも忘れずに、「そのもの」の良さを損なわない。バランスの取り方について思う事は益々膨らんでいきます。

信州ヘーゼルナッツ
嫌味、えぐ味が、もしかして敬遠されるかもしれないのがヘーゼルナッツ。
そういうのを全く感じさせない、信州産ヘーゼルナッツ100%のものを。
カシューナッツやピーナッツのような優しい旨味、マカダミアンナッツほどの油分は無いですが、それ相応の豊かな広がりを感じさせる味わいが広がります。

リュバーブ、あんずのソルベと一緒にいただきました。地元食材をたっぷり堪能させていただきました!
洋菓子の歴史、食材、日本では未だ似つかわしくないものも多数。これほど浸透したチョコレートの原料のカカオ豆。ボクは未だ手にとって見れていません。いずれ必ず!と思いを馳せているのですが、まだまだ先になりそう。
書ききれていないこと、書きそびれたこともたくさんですが、今回はここまでに。
現場で切り盛りしてくれるスタッフのみんなに感謝。この貴重な機会を与えてくださったNYB様、いつも温かく迎えてくださる岡田夫妻、川上様、小布施屋井出様にも感謝申し上げます。