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第581回 不作。

トルコ産アプリコットは7月頃から収穫されますが、2014年cropは3月末に生産地域(Malatyaをはじめとするトルコ東部の山間部)を襲った霜害により、深刻な被害が出ているとの情報が入りました。開花時期に霜の被害を受けた影響で花が落ちてしまい、結実数が大幅に減少する見込みです。

トルコ産アプリコットの収穫量は通常10~15万トンとされておりますが、2014年cropは昨年比50%以下の大幅な減産(2013crop収穫量:約11万トン)との予測が上がっております。また、一部ではさらに悲観的な1万トン程度しか出来ないという予測も出ています。

収穫されるまでは分かりませんが、既に現地からも出荷が出来ない話が出てきており、今後発注しても輸入できない状況です。国内マーケットもこれを受けて在庫確保が困難な状況となっております。


ヘーゼルナッツについても同様、不作という情報が流れてきています。

トルコ産、いちじくもドライのものがもっぱら市場に多く流通しています。当然ながら影響を受けているそう




サブレショコラノワゼット

ノワゼット=ヘーゼルナッツ。

サブレ生地には皮剥きのヘーゼルナッツパウダーを



サンドにはヘーゼルナッツのプラリネとマダガスカル産ミルクチョコレートをブレンドしたオリジナルジャンドゥーヤを。



マーブル台でテンパリングしてから



焼きあげたサブレショコラに、テンパリングしたジャンドゥーヤを絞り出して、2枚を貼り合わせてサンド。さらにテンパリングしたホワイトチョコでコーティングすれば完成です(๑•̀ㅂ•́)و✧




コキーユ


これにもジャンドゥーヤのサンドですが、これはペースト状にしたヘーゼルナッツとベネズエラ産ミルクチョコレートを混ぜ合わせたオリジナルジャンドゥーヤのサンド。

ジャンドゥーヤ。もととなっているのがイタリアのカファレル社が考案したチョコレート菓子「ジャンドゥイオッティ」ですが、甘い。。甘さが際立ち過ぎて日本人には少し不向き⁇w

そんな理由もあってオリジナルジャンドゥーヤの作製までこだわってつくるわけですが、ボク自身はジャンドゥイオッティ、スキですからね٩̋(ˊ•͈ ꇴ •͈ˋ)وw

話戻しますけど(^^;;

コーヒー豆もそうですが、ナッツ類全般に言えることが

先物取引である事。


トルコ産ヘーゼルナッツの現状につられて、ピエモンテ産。本場イタリアのヘーゼルナッツも高騰。。。
トルコにおいては日本の米と似たような背景も有って、国が全面的に支援して栽培を推し進めたくだりもあるようですが。一刻も早く回復してほしいところではありますが、天候不順が大きな要因とあればしかたのない部分でもあるんですよね(-ω-;)

アメリカでの不作といえばアーモンドもそうですが、小麦、トウモロコシも不作続きですよね。。

トウモロコシの粉は養鶏、ニワトリの餌になりますから、不作ともなれば当然コスト高に。その後の話は想像に難くないですよね。

マクドナルドの件で広く周知されたストライキの影響でいろんな食材、その他にも影響を受けている現状。

ピスタチオナッツもアメリカでは主要産地。
イラン産ピスタチオはイタリアやスペインと並び色鮮やかなもので有名ですが、トルコ同様、天候不順による不作、加えて経済制裁の影響で上げ止まりしない実情。

ケイクピスターシュ。。



マカロンピスターシュ

好んで選ばれ購入される方も多くいらっしゃるピスタチオのお菓子たち。



さっきのサブレショコラノワゼットで出てきた、マダガスカル。といえばやっぱりバニラの一大生産地。

マダガスカルでは台風の影響、加えてプランテーションオーナーが挙ってより収益性の高い、胡椒などの他の作物に切り替えていき、減産傾向にあるという事実。

最近ではめっきり使わなくなってきた「洋菓子」という単語。
パティシエ、パティスリー。といった、ひとつの確立されたジャンルとして「洋菓子」が認められた。ということでもあるわけですよね。。

洋。の食材を使うわけですから、当然ながら輸入食材に頼らざるを得ない実情。

ナッツ類全般、日本では消費量をまかなえるほどの生産量があるわけでもなく。
チョコレートの原料、カカオの木は赤道直下の気候でなければ生育できなかったり。

食料自給率の低い日本ならではの問題に直面しているわけです。現在。

値上げ幅も40%以上。休売するメーカーさんもちらほら。コレがナッツ類の現状。




キャラメルキャンディバー

ヘーゼルナッツたっぷり( ૢ⁼̴̤̆ ꇴ ⁼̴̤̆ ૢ)~ෆ
アーモンドプラリネのクリスピー( ૢ⁼̴̤̆ ꇴ ⁼̴̤̆ ૢ)~ෆ

バターリッチなキャラメルサレ( ૢ⁼̴̤̆ ꇴ ⁼̴̤̆ ૢ)~ෆ 萌え~( ૢ⁼̴̤̆ ꇴ ⁼̴̤̆ ૢ)~ෆww

置換できるものがあるんでしょうか?継続するにしても、相当な値上げ幅が余儀なくされそうです(* ̄∀ ̄)

対策を考えていかないといけないです(* ̄∀ ̄)

バターはといえば



フランス産、エシレバター。

とにかく高価ですけど、輸入課税額も相当なものです。

日本のバターの現状は、4月からの乳価の改定でさらに小売価格が上昇します。

お店のオープン時の単価と比較すると当時の1.5倍以上。
しかしながら、ここまで値上がりしてようやく酪農家さんの生活はトントンだそうで。

売れないから単価を下げて販売。工業的につくれない事は重々承知の上で減産。ニーズの折り合いがつかずに希薄になってしまう。

農業、養鶏、酪農。。。
洋菓子以前に、一次産業ありきで成り立っているのがお菓子づくりの世界。料理の世界。

ここ最近に限らず、ずーっとこのブログの場を借りてやんわりと食材の危機感を募らせていただきたい。と思って書き綴ってきました。

食そのものは既にインフレ傾向。ということ。それ以前にお菓子たちひとつひとつを大切に。という想いは変わらないですけど。



有名な本ですけど、引用します。

貧乏とは少ししか持っていないことではなく、無限に欲があり、いくらあっても満足しないことです。

シンプルな言葉でココロに響かせる語句の数々。

ウルグアイ、ムヒカ大統領のスピーチ。

必要なのは健全な食。

嗜好品としての美味しいケーキ。の前に

シアワセを感じてもらえるケーキ

嗜好品=高級。という構図も自分の中では少し違うと思います。

手間ひまと、情熱と、食べていただける相手の方と、恵みに感謝することと。

想いを込めて。月並みな言葉ですが、大切にしたいです。

貼り付けたリンクはdegradation。というタイトルから挿入しました。以上、おしまい。(^^;;




Jerry Cantrell's video for 'Anger Rising' off the double album Degradation Trip









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第580回 いちご


明城ファームのいちご「かおりの」のこと



「かおりの」の特徴

酸味が少なく、甘さが勝負。
香りも濃厚。
中身は白っぽいのですが、想像以上の甘さに驚きます。



福井でいちご!

2014年度から栽培を始めた新品種「かおりの」
まわりの人からはちゃんと育つのか、
採算ベースにのせられるようになるのか、大変心配されました。

現在も試行錯誤中ですが、もともと「かおりの」は強い苗。
積算日照量、積算温度などをはかりながら、
デジタル管理システムで水やり、肥料やりのタイミングを図っています。



(写真:ビニールの下には土ではなく吸水性のスポンジ。
    その上にホースも敷かれていて、そこから水や肥料が届けられます)


栽培方法

種植えから始まり、実がなるまで500日。

約一年半もの間、剪定作業などの世話を欠かしません。

休耕期にどれだけ手間をかけてやるかで、いちごのおいしさが変わってくるのです。

端境期をなくすため、11月~6月まで、1シーズンで7回転。

サイズにばらつきはありますが、ほぼ安定した供給が可能です。

お菓子に生かすなら、甘さ、香りが引き立つ使い方を、ぜひ。



栽培方法

花が咲き始めたら、マルハナバチによって受粉させます。



ハチは巣箱にいる幼虫のため、エサとなる花粉を足にいっぱいつけて持ち帰ります。

そのとき、だんご状に足に巻き付けようとするため、おしべ?(黄色い花粉のそば)の周りを、おしりをふりふりしながら、ぐるぐると周ります。



すると、その中心にあるまだ堅いみどり色の実にもまんべんなく受粉してくれるのです。

上手に回ってもらえたいちごはきれいな円錐型に、
そうでないいちごは、ちょっと不格好な出来になります。



(写真:うまくふくらんでいないのは受粉失敗)

人間の手では、どうがんばっても、ハチのように上手に受粉させることはできないそう。



とっても気分屋なハチ

かつて、受粉のため力を借りていたのは、日本みつばち。
しかし、気温、天気がそろわないと、ちっとも働いてくれません。
明城ファームでは西洋のマルハナバチの力を借りています。
こちらも、気温が低いと出てきてくれませんが、
若干の曇り空くらいだったら働いてくれます。

また、ハチはとても敏感で賢く、農薬のにおいが残っていると、二度とその花には寄ってきません。
農薬をまったく使わずいちごを育てることはできないので、いかに少なくするか、日々研究しています。



いちご農家 VS 養蜂家

たいていの農家では、ハチは「レンタル」するもの。

次の命につなぐことなく、寿命が尽きたらまた新しいハチを「仕入れ」ます。

ですが、養蜂家の方はハチが集めてきた自然の恵み、ハチミツを分けてもらう「共存」という考え方。
ハチの力なくしては、いちごが栽培できない農家と子どものようにかわいがっている養蜂家、
両者の溝はまだまだ埋まりそうにありません。

養蜂家の方曰く、ハチにとっていちごの花粉は「まずい」、そして、いちごの花から採れたハチミツもおいしくないんだとか。

大事な我が子にそんなマズイものを食べさせたくない親心?



いちごが甘くなるのは夕方

約30℃に保たれたハウスには、ビニールのふわふわしたものが設置されています。



中身はエチレンガス。

これは、太陽の光とエチレンガスを利用して、人工的に光合成を促進させるため。

光合成を十分に行った苗は栄養をたっぷり蓄え、

夕方、実のほうへその栄養を送ります。

十分に甘みが到達したころ(だいたい翌朝)、収穫です。

・いびつないちごほど、おいしい!?

とんがりお山がひとつの円錐型のいちごが主流ですが、自然のものなので、不格好ないちごももちろんいます。



きれいな円錐型のいちごは、実が赤くなるころ、ゴマのようなつぶつぶ(種)がちょうど黒くなり始めます。

これは、「熟したよ~」のサイン。

ようやく収穫を迎えます。

けれども、同じ時期に実が赤くなった不格好ないちご、この種はまだまだ黒くなりません。

黒くなるまで、円錐型のいちごよりも長い間、苗にくっついた状態が続きます。

すると、きれいないちごよりも栄養をたっぷりもらった、あまーいいちごになるわけです。

きれいないちごは実もやわらかいので、いいタイミングで収穫しないと腐敗が始まってしまいますが、不格好ないちごは実がしっかりしているので、たくさん甘みを蓄えても、腐敗しないそう。




ブサイクちゃんを探してみたくなりますね。



୧( ⁼̴̀ᐜ⁼̴́)૭




大きなビニールハウス一面に広がる「かおりの」の苗。

前々から気になっていた、北陸でのいちごの栽培。という過酷な現場に伺わせていただく機会に恵まれました(๑•̀ㅂ•́)و✧

何故過酷か?

ハチの活動がどうしても活発になり難い。

すなわち、雨、雪が多く、日照時間が少ない気候。そんな福井県越前市(武生)で栽培を営まれる

明城さん



まだ30代前半、意欲的にいちごの栽培に取り組んでおられます。



採れたていちごの試食もさせていただきました(≧∇≦)

ブサイクちゃんがキレイないちごを食べる。の図w


よくいちごの苗が安値で売られていますが、栽培して、収穫して収益を上げるのは容易ではないんです。

鯖江ブルーベリー農家の八田さんも同じことをおっしゃってましたが、美味しいと言ってもらえることが素直に嬉しい。と。

明城さんも同じ、ボク自身も同じく、やはりつくる以上は、納得のいく、オンリーワンを目指すのです。

前回の養蜂家、大沼さんのお店を訪れてお話しを伺わせていただいた中で、お菓子屋として一番馴染み深い、いちごとみつばちの関係性も触れさせていただきました。

明城さんのいちごは、早ければ今週末から使えると思います。

味のギュッと濃縮されたいちごはコンフィチュールでも試してみたいと思ってます( ´͈ ᗨ `͈ )◞♡⃛




Coldplay - " Strawberry Swing " Live & Acoustic video performance on I Heart Radio


いちごです。たまにはソフトなのもツベんなきゃw

ペルシュタイムズの取材も兼ねての訪問でしたが、改めて農家さんの大変な現場、想いを込めて大切に育てられている現場に立ち会えて良かったですね~(。>∀<。)


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Author:手づくり菓子工房 ペルシュ
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