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福井の異業種交流、レストランとワインソムリエと菓子屋がキャトルヌーベルラボを設立した話(第639回)

ノスタルジーなのか?それともクラシックなのか?

テーマ。というのは自分たちが美味い。と、感じ、その味わいをどうすれば同じように再現できるのか?という憧れ、模倣、反復の繰り返し。綺麗にいえば日々の努力に他ならないわけだったのですが、コトバを返せばそれはそれは泥臭いくらい必死だったわけで。




昨夜は前回のイベント、timeless comfortの反省会、そして次回9月11日開催のメインテーマを決める話し合いをしました

前々から熊谷シェフがしたいと申していました、クラシック。つまりは古典的なお料理を提供する案が今のところ最有力候補。自分たちがこの業界に足を踏み入れて、当時影響を受けた一皿。いわゆる今自分たちが経営するお店で提供しているお料理の「土台」であって、「核」である部分です。

ボク自身、小僧の頃は兵庫県西宮に住んでいて、ケーキ屋ではありますが、少ない給料はビストロでの食事に惜しみなく費やしたもんです。。

そんな昔話をみなさんと交えながら、そういや20年ほど前ってやったらクレソンが流行ってたよね。
寝かせてみたり、突き刺してみたり、あちこちにクレソンが飾られてて(笑)


以上、facebook投稿より。




親父さん。という、いわば小僧として足を踏み入れた、お店のシェフ。絶対的な存在感。あんな感じでスマートに仕事ができるようになりたい。

仕事終わりには全てフランス語で書かれたレシピ(ルセット)をひたすら書き写しながら、わからない単語、用語は休みの日に本屋さんで必死に調べて。。
当時は今のように検索すれば何でも結果がわかるようなネット環境など当然なくて、なおかつ専門書なので何万、何十万。。高価すぎてとてもじゃないけど購入などできるわけもなく。。




よく話題にのぼるのが、コキーユ。
この子はまさにボクがうんまーい!を自分なりに継承したクラシックのひとつ。


当時のルセットはサンドのジャンドゥーヤももっともっと甘くて、ヘーゼルナッツの味わいなんかあまり感じることなく。チョコレートも若干甘めで。

オペラ、シャルロットポワール、パリブレスト、エクレール。往年のクラシック菓子 なんだか懐かしい。って思ったりしますね(⸝ᵕᴗᵕ⸝⸝)

コキーユの詳細はココから見てくださいね

今でこそチョコレートの原料のカカオ豆にも「グランクリュ」と言う名称が付けられ、ひとつの確立された高級品。立ち位置も変化しました。
乳化。というオペレーションの重要性がうたわれ始めたのも、ちょうど自分が業界に入ってから2年ほど後だったように記憶しています。

要するに、ロジカルな考え方であったり、カラダに叩き込んで覚えていったり、不条理すらも当たり前であったり。そうやって確立されてきた

アイデンティティ identity

自分の表現したいこと。というのは、日々の営業のなかではやはり限られてきてしまうわけです。
仮にそれをどうしても表現したい。となった場合、そこそこの普遍性に変換してあげる必要があるわけです。
ホントはこれくらいの甘みが美味しく感じる理想なのに。甘さ控えめがトレンドだから。そんな理由であったり。お酒はやっぱり入ってない方がいいとか。
目一杯、やりたいことをやりたいようにやれる。いろんな枷がかけられてしまっていろのもぶっちゃけたところ、多くの方が直面しているのか、それとも自分が強欲なのかは差し置いて。。

改めて自分のしたいことを確立させる術。これに真正面から向き合うきっかけになればそれでいいのかな。

日々の営業の中ではどうしても表現できないことっていろいろとあります。

それは例えば金額的に折り合いのつかないもの。
時間的なもの。

勤勉な日本人にはなかなか難しい、時間を忘れて愉しむ食事の席。

美味しい食事やワイン、デザート。そして新しい発見や驚き、親しいもの同士との時間の共有。

レストラン業界、外食産業にとっては当然の責務ですが、これらの理念を掲げてしっかりとプロモートをできていないのでは?

田舎だから。ウチのことがあるから。

愉しみを遠ざけず、愉しみを引き寄せませんか?

わたしたちはそんな想いで集まり、そして皆様と「愉しみ」を共感、共有することに尽力したい。集い愉しむ場を提供致します。
 

よく見ればきちんと言ってるんですよね、最初に。
初志貫徹じゃないですけど、当たり前ですけど、この考えが根底として、食の面白さ、奥深さ、トレンドにとらわれない、本物。というものを打ち出していかなくてはいけない。



今でも参考にめくる機会がある、20年前のレシピノート。
かぶれてたな、この頃。なんて思ったりもしますけどね(・_・;






‪Korn - Freak On a Leash‬

当時の流れも同様に、新旧入り乱れてのカオス。ある意味いい時代を駆け抜けたなー。って思ったり。




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第638回 お菓子教室 タルト



フルーツタルト。という謳いでありながら、タルトづくりの工程にはあまり重きを置かず、何をしたかといえば、



オレンジづくし。オレンジのタルト。果皮、果汁を温めて一晩置いてから炊き上げるオレンジカード柑橘系の味わいを引き立てる、フルーツカスタード。

今回の教室では、あえて避けて通りがちな、ムース類にフォーカスを当ててみました。柑橘系(レモン、オレンジ、グレープフルーツなど)、ネクター系のメレンゲのムース(マンゴー、バナナ、ピーチなど)、ミルク系(バニラ、杏仁)を一挙公開しました

それはそれはタイヘンでした。。今回は実際にキッチンに入る前に、参加者さまにどのタイプのフルーツクリームを作製されるか?という確認をさせていただきました。



ハンドミキサーでつくるイタリアンメレンゲ。








タルトの仕込みから焼成、各々のフルーツのクリームを作製。



実際に作製して仕上げた、今回のフルーツのタルト。まさかのフルーツほぼ見当たらない。。



というわけで、いつもより長丁場でしたが、みなさんおつかれさまでした!!

第637回 ペルシュタイムズ編集後記vol.2

香りの女王、カルダモン。

そして、チャイ。

インドからつながる菓子の世界。
混沌としたカオス。それらをひとつのまとまりとして。

テーマは旅のはじまり。長い列車の車列が、何故か長旅を予見させる。ある意味勝手なインドに対する自分なりのイメージ。聞いた覚えのある、紅茶の収穫に立ち会うために何日間かかけて、産地にまで列車に揺られるんですよ。といったお話からだと思います。
甘く煮出したチャイティーの話もその時に併せて聞いたんでしょうね。
もっぱら庶民的で、日本で親しまれているそれとは全く違う趣なんだと。

知らない。と、思っていたインド。実は結構いろんな場面で自分が触れ合っていたものだと思い、「繊維」としての食感、シルキーな口どけに重きを置いてのケーキの作成に乗り出します。

クリーミーな味わい。マスカルポーネチーズを用いて仕上げる濃厚な味わいのティラミスクリームをアレンジします。





きめ細やかに泡立てた卵黄、ふんわりと泡立てたフレッシュクリーム、柔らかく戻したマスカルポーネ。生姜に似た香りのカルダモンパウダーを仕上げに加えて風味を整えます。


アッサムティーをベースに、ミルクティーを炊き上げます。
濃いめに抽出したミルクティーと、卵黄、グラニュー糖を合わせてアングレーズクリームを炊き上げます。
ここでは液状のフレッシュクリームを注ぎ入れて、とろりとした口どけに仕上げます。



メレンゲとカスタードを合わせて仕込む、きめ細やかなスフレ生地は、湯煎焼きすることで、より良い口どけを得ることができます。

シルキーでクリーミーな「材質」にこだわり、もっぱら庶民的な味わいとされるチャイティーをベースフレーバーに仕立ててみました。




光沢のあるサテン、コットン、生成り色、編み込み。などなど。






思いつく限りをチョコレートの「反物」で再現してみることに。



あまりデザイン性、連続性はもちろん、規則性の細やかさに重点を置かず、シンプルな色づかいにこだわりました。くしゃくしゃっとした、動きのある素材感も然り。





染料。というワードも面白いかと思い、赤、青、緑。3色をこれまたランダムに刷り込んで仕上げたホワイトチョコレートのディスクを作成。

当日の仕上げでは、あらかじめ用意したこれらのチョコレートに加えて、クレープ生地、クッキー(ともに丸い形状)を、それこそ自由に組み立てます。





普段であれば持ち運びのことを考えて、保形性などを気にすることばかりですが、この日に限っては気の向くまま、おもむくままに。連続性、規則性、突発性。好き勝手が混沌と広がる。とりとめのない、それこそこれはどう食べるの?と言わんばかりの仕上がりになりました。






カルダモンのマスカルポーネクリーム、チャイ、スフレ。シルキーな構成のレクタングルケーキ。
いろんな「模様」「生地」を、貼り合わせていきます。コラージュのように。




つややかなチョコレート



気のおもむくままに。



ご本人を目の前にして。というのも初の試み。

実はfabric of india というイベントにお邪魔して、ケーキの作製に挑んだのです。
↑というわけで、クリックしてイベント詳細を見てくださいね



出来上がり。。



本人さまに詳細を説明させていただきました。
感想のほどは割愛します~ww





来場のお客様にも振る舞われた、今回のケーキ。
お味の感想のほども聞かずに退散しました~

今回のスナップも、アウラクロスディレクション、前田さんの撮影です!いつもありがとうございます!
↑アウラクロスディレクションはこちらからどうぞ



タイムズエディターヨシダさん、いつもおつかれさまです!
今回もいろんな記事を盛りだくさんで。店頭にて配布中です!

canal press でも情報配信中!こちらからどうぞ~





‪Tool - Forty Six and two‬

この曲は一体何拍子?
どこかオリエントテイストを感じる名曲。
落ちないな。どうしようか。自由でいいか。。




第636回 ペルシュタイムズ 編集後記vol.1

対談

フリートークで特にこれといったテーマもなく、取材同行した、タイムズ編集ヨシダとの冒頭から続く会話から感じられる「音色」というものにしばし終始耳を傾けながら、この方の気性というか、雰囲気をなんとなくゆったりとしたペースで感じ取ってみよう。


それはあたかも初めて手に取ったCDを、なんか気になるから聴いてみよう。先入観の枷を外して。


アルバムのアートワークは、ボク自身馴染みのある旧清水町ののどかな景色。田植えされる前の水が張られた水面。夕暮れに向かっていく時間軸なのに、どこか穏やかさも感じられる。

ツジマミさん。今回の向き合うべき女性です。
おおらかで寛容。だけど。そんな音がするのです。


お気に入りのお店で買ってきたの。と、うれしそうな笑顔を見せて、コーヒーを淹れていただきました。

インド。という舞台が土台にある方で、私インドで仕事する!なんて旦那さまに連絡されて、インドに長期滞在された経験なども聞きながら、冒頭に表現した、初めて聴いたCD、音楽のメロディー、歌詞。リズム。それらを抜粋して箇条書きします。




もともと辻さんがこの世界に足を踏み入れ、活動をスタートさせた第一歩は判子。


柄のデザインを彫り込んだものを自身で作成し、生地に規則正しく押していき、デザインを完成させていくという流れだそう。

縦でも横でも斜めでも。ペタペタ押していく。そうするとまた新しい欲求が生まれる。

生地を自分で作る。
苦労して、想いを込めて、デザインして、出来上がったB版の評価にしかならない反物に愕然としながらも。細やかさと繊細さ、緻密さが求められる。むしろそれが当然である。という日本での評価。
しかしインドには、その決めつけというカタチを凌駕するものが其処此処に平然と転がっている。


生きることも、暮らすことも、楽しむことも、自分らしく、とがめることない。そんな枠にはまらない可能性に魅力を感じるのかな。



例えばアメリカンドリームを夢見て渡米するとします。そこにはアメリカンドリームという枠があるわけです。
インドには果たしてどんな枠があるのだろうか?
象?カレー?暑い?ターバン?
イメージはできても、型にはまるような明確な枠がないのが楽しいんでしょうね。きっと。
必死ではないのだけど、そのインドの空気感を一生懸命伝えようとしている辻さんの姿がとっても印象的でした。

いろんなやりたいことが次々と出てくるそうです。
あえてそこは強く言及することなく。。


インドって言えばボクは真っ先にbudda(仏陀)がアタマをよぎります。
紡ぐ。というお話は仏教の説法でもおそらくは有名かと思います。
辻さんの「いま」はどんどん吸収して、広げて広げて。30代になったばかり。自分の思い描く物事を余すことなく、如何なく表現したい。足し算、掛け算。

ボク自身、思うところも伝えました。
引く。無駄をそぎ落とす。でもそれはいろんな足し算やら掛け算やらを試してきた。失敗も何もかも試行錯誤した結果であって、経験することでしか得られない。それこそ型にも枠にもはまらない生き方ですよ。




ひょっとすると、今回はボクからのエールになっちゃうかもしれない。なんておこごましい気分でもありながら、もんやりとしたカタチを、きちんとしたカタチに落とし込むのに少々時間を要しました。

足す。という響きがあまりにも否定的に感じてしまわれがちですが、ボクが心がけている「足す」は、三つまで。ただし、カカオパウダー、ブラックチョコレート、ホワイトチョコレートを三つだし、いちごとスポンジと生クリームだって三つ。つまり、おんなじ素材も異なる素材でも、組み合わせれば三つ。



突拍子もない組み合わせは避けるとしても、点と点は線で結ばれていくのだろうか?

インドらしさ。などはあまり意識することはないにせよ、彼女を表現するにあたって、どっぷりと両足をつけて行動を起こしているインドは外せないな。と。

辻麻美さんの手がけるブランド、design-labo-chica のホームページです。

規則性のあるデザインの連続。
日々の、日常の繰り返し。


対談を終えてからというものの、いろいろと考えることもありました。
どう表現しようか?と。


ここでは実際にイメージに落とし込んだ作品の作成からは一旦離れて、フールセック。クッキーについて言及しておきたい。

バター、砂糖、小麦粉。玉子。
大まかによっつの材料があればできてしまうのが焼き菓子。クッキーについても同様だが、組み合わせることに加え、どのようにその味わいを如何なく表現するのか?というのが一番大切。

アーモンドリッチなパレオザマンド。玉子を加えず仕込み、ホロホロと崩れながらも、刻んだアーモンドの食感と香ばしさがアクセントとなる。

紫芋のサブレ。お芋の味わいを殺さないように、焼き込みすぎに注意しながら、ゆっくりと小麦粉に火を通す意識で。

サブレ。バターリッチな味わいを活かすには、絶妙な焼き加減が要求される。


いろんなフレーバーが有って、それぞれに緻密なレシピで構築されて。
全部こんがり火を通して焼けばいいのではなく、何を訴えかけたいのか?この子の一番味わってほしいところは何か。そこをどうやって磨き込んで光らせるか。。

もしかしてそれって、内面をオモテに見せることって、難しい。そう、一番難しい作業なのかも。
ボク自身、いちばん大切にしている、目に見えない、それこそ細やかな部分は、データでも見た目でもなく、感性。という内面に他ならないわけです。




ここで先日のキャトルのパリブレストとリンクする話になりますが


抗酸化作用。
そもそもは、アーモンドペースト(ローストしたアーモンドをペーストにしたもの)と、パッションフルーツのジュースをしっかりと混ぜ合わせたクリームを採用する予定でした。
ここでの論理的な説明は、アーモンドの油脂分を、フルーツの酸と結びつけ、分離→乳化状態へと導くこと。
どうなるかといえば、アーモンドの油脂分を全て剝ぎ取るといったイメージです。
油脂分でコーティングされていたアーモンドの固形分からは、アーモンド本来のロースト香がしっかりと漂い、かつクリーミーな、カスタードクリームのような、キャラメルクリームのような食感になるのです。



ただし、パッションフルーツの酸味が妙に立ちすぎていて、アーモンドの味わい。という論点からは少し離れすぎる。そう思ったからです。




悩み抜いて、ひとつの明確な答えに腰を下ろす。
やらずに悩むのではなく、やってみる。
答えは自ずとカタチになる。

次回、後編に続きます!

第635回 timeless comfort まとめ ディナーの部

最適な温度で食べるシュー生地とは? 


バター、ヘーゼルナッツオイル、小麦粉、卵。
これらの食材をふんだんに使っているにもかかわらず、なぜ餡子を包む「最中」程度の扱いなのか?
そもそも生地だけでも十分に美味しい、見過ごすどころかそれだけをしっかりと噛みしめていただきたい。つまり、シュー生地だけで召し上がっていただく。クリームのサンドは一切ない状態で、この生地の持ち合わせているポテンシャルを味わっていただきたい。

カスタードクリームの適温とは? プラリネは何度?

カスタードクリームは炊き上げてから一度冷やしたもの。柔らかくほぐしてから使用します。
プラリネはナッツのペーストなので、室温の方がより芳ばしい香りなどが引き立ちます。

意外にも相反するふたつの食材。どうしても冷蔵で販売せざるをえないクリームに対する投げかけの答え。

混ぜ込んだプラリネカスタードクリーム
あらかじめ同じ温度帯でストックされたクリーム(混ぜ合わせて置いてある)


表面にまぶしたプラリネカスタードクリーム
室温でストックしておいたプラリネパウダーにカスタードクリームを絞り出して、コロッケの衣のようにクリーム全体にまぶす。口で一番最初にプラリネの味わいを感じることができる。


今回は落花生の殻にも似た、2連のシュー生地に、それぞれのクリームをセット。


冷凍の状態でプラリネを感じる

アイスクリームの前衛的存在とも言える冷菓。
実のところ、高脂肪の生クリーム、卵黄、糖分。凍らせているのに口の中で溶けて広がる。口どけの速度軸。という部分では、すでに確立されている。と言えます。油脂分、糖分は凍りにくい。凍らない。という物性が有るからです。



口頭ですが、これらの説明をさせていただきました。


実際に召し上がっていただく際に、順番を指定する。というわずらわしさを押し付けてしましましたが。

そもそもテラコッタカラー1色。というのもかなりな冒険ですね。。





パリブレスト

リングシュー。としての呼び名としても名高い。それの起源は、自転車レースを記念して作られたお菓子として、その認知度はいまや語らずとも。と、言ったところでしょうか?

このお菓子が考案された当初は、シュー生地にアーモンドプラリネとバタークリームを合わせたクリームが挟まれていたそうだが、過酷なレースを行う選手たちに体力をつけてほしい。そういった思いも込められていたそう。



アーモンド、バター、ともに脂肪分が高く、古典的でクラシックなレシピに従えば、プラリネオゥブール。プラリネバタークリーム。と呼ばれ、バターを冷蔵することで冷え固まる性質を活かしたクリーム。と言えます。



最近では保形目的として利用された(冷蔵することで固まる)バターは、ゼラチンに置き換えられることがしばしば。

古典菓子。というのは、そのリッチな味わいが敬遠されがちだが、何かしら新しい新作を考案する際、基本に立ち返るとき、改めて古典的なレシピを忠実に再現して作ってみる。そしてそれを食べてみると、必ずその豊かな味わいに感動する。バターリッチなお菓子。というのは、むしろ一昔前のバタークリームのデコレーションケーキ。といえばいいのかもしれないです。

しかし、余剰に混ぜ込まれたバターは、素材の持つ本来の香り、旨味というのがぼやけてしまっているのも事実。もっぱらこのようなリッチなガトーにはキャフェ、エスプレッソ。などの温かい飲み物がごく当然のように振舞われてきたのかという印象です。

日本人が餡子を緑茶や番茶で愉しむのとは少し感覚が違う。甘みと苦みのコントラスト、つまり味わいにメリハリをつけて、それぞれの良さを引き立たせ合っている。間違った解釈かもしれないが、ボクなりの見解です。そうしてみてみると、明らかにコーヒーの方がお茶よりも味わいも香りも強い。キャフェオレを見てしまえば、牛乳の脂肪分がそこに含まれてしまっている。。

今回キャトルのミッションで最重要なのが、冷たい泡に合わせる。カフェタイムでは室温でも十分に口どけとして広がる味わい、そしてシャンパンを素材の一つとして取り入れたこと。
いかに冷たい飲み物に合わせるか、しかも相手はアルコールだから、その個性もはっきりと出てくるわけで。

ディナータイムでも、「口どけ」というのは当然考えるべきテーマだが、ようやくここでパリブレストが出てくる。
ナッツの香ばしさは何度で感じるのか?シュー生地は一体いつ食べるのが本当に美味しいのか?
ショウケースに並べて、味わいの構築を連想させるビジュアライズを施す。
華やかさは一切排除する。食材を丸裸にする。
白ワインならもっぱら11℃が適温。ベストで楽しめる温度。それならパリブレストの適温は?


ラボ。という一端を担わせていただく以上、自分に課題を課したいのです。
適温。ここに繋がりとして、口どけの「速度軸」というのが加わっていくのです。
Timeless comfortという、今回のテーマの真逆をいくのですが、砂時計をひっくり返したかのように解けていく味わいのさまを堪能していただきたい。そんな気概でありました。




パリブレストに時計の文字盤を当ててみる。
今回のイメージ全てを完結にビジュアライズさせた結果でしょうかね。

今回限りパリブレストの詳細はこちらからです


もちろんですが、ケイクシトロンヴェールこれもシャンパンらしい辛みはもちろんですが、その独特の食感はぽわんぽわんとしていて←冗談ではなく、コレが一番適切な表現w シャンパンのキメ細やかな泡をイメージしています。

デセールのプロモーション、投げかけ。というのが参加者さまにどう映ったかはわからないですが、このような機会を与えてくれる、この場はホントに素晴らしい空間。そう思っています。







‪ALESANA - Oh, How The Mighty Have Fallen (Official Lyric Video)‬

タイムトラベルがテーマなんだ。。曲の冒頭の時計の針の音も妙にハマったので、ツベ貼ります。
そういうコンセプトアルバムとして、annabel trilogy として。
かきたてられる。そういう作品です。


昼、夜、ともに私共、キャトルイベントに参加いただいた皆様。この場を借りて改めて御礼申し上げます。
そして毎回ボクは福井でこうやって異業種ですが、同じ「食」に携わるメンバーと仕事ができることに感謝しています。ありがとうございます*♬೨̣̥



第634回 timeless comfort まとめ

先日、7/3日に開催されたキャトルヌーベルラボのイベント。
当日の模様をまとめました。

カフェタイム



チーズとチョコレートを組み合わせて仕上げたプティフール、 キャラメルフロマージュ

お菓子の詳細はこちらからご覧ください

Frédéric Maletrez Brut Tradition



赤系果実に柑橘類、カリン、バターの複雑なアロマ。豊かな果実味にきめ細かい泡が楽しめるリッチでフレッシュ感のあるシャンパーニュです。



Darjeeling 1st Flush 2016
春の若々しい芽吹きを思わせるグリニッシュな香りが特徴。緑茶にも似た色と爽やかな香りはファーストフラッシュ独特のもの。とても高い紅茶です。




シャンパンはイースト系のアロマも含み、泡のキメ細やかさも上質。という印象です。

ダージリンもファーストフラッシュが持つ、香り高さは絶品です。

冷たいシャンパン、発泡の質感にも負けない味わいデセールを。というのが自分の中でのテーマ。





そして2品目。
パーツ別に持ち込み、サヴァランショコラ、ブリュットでポシェしたパイナップル、漬け込みシロップ。




この状態で、各テーブルをまわらせていただき、ホワイトチョコレートのホイップクリームをクネル状にドロップして、ミル挽きしたブラックペッパー、グレープフルーツコンフィ、飴のチュイールで仕上げます。ホワイトチョコレートのホイップクリームには、削り出した瀬戸内レモンの香りがしっかりと加わり、普段は冷蔵で味わうクリームを、出来立ての温度で。というのが一番の狙いでした。







サヴァランショコラアナナス

実はこのシロップに前述のシャンパンを注ぎ入れると。
とんでもない美味しさに巡り会えたのですヽ(;▽;)ノ 醍醐味。というか、さすがこのシャンパンをセレクトしてきた木嶋さん。貴方は天才っ。ぐらいの勢いでした( •̀ㅂ•́)و

お客様の声を伺うこともできたので、抜粋ですが


普段のペルシュのケーキとは全く違う。食べたことのないあじわいだ。シャンパンに合わせていく。という狙いを定めた部分がすごく伝わりました

美味しかった。の、声が聞ければ本望ですが、テーマをはっきり打ち出した上での今回限りの二品。



次回、夜の部についてレヴューアップしますね

サヴァランショコラアナナスの詳細はこちらから
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Author:手づくり菓子工房 ペルシュ
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