テイストノート(第657回)
前回までのブログの続き。
求人についても本当に多数のリアクションをいただけているようで嬉しい限りです。
唐突に記事中に書き込んでしまった、半製品の仕込みのこと。
マジパンローマッセの話ですが、おそらく国内菓子業界の八割は既製品に頼ってしまっているのが現状のように感じます。当然、設備投資にかかるコストもそうですが、その製法を知っているか否かでも大きく異なるように感じることを否めないのです。

折りパイをあえて手折りで、フランスバターを用いて仕込んだガレットデロワ、

発酵具合、練り込み具合を指先の感覚で感じ取りながら練り上げていくチョコレートのシュトーレンを提供したのも、自分自身に対する所信表明というか、意思表示というか。今いちど、手作りでしか成し得ないこだわりの詰まった菓子にキチンと血を通わせたいという想い。
前々回、バレンタインまとめの中でも触れた、ビジュアルが重視されるがあまり、肝心なところ、核心に迫った部分。つまりどのように味わっていただきたいのかといった、作り手冥利な部分がぼやけてかすんでしまっていることが悲しく思えてしまうのです。
少々無骨に感じてしまうかもしれないが、今後はどちらかといえば一見地味さをひた走りそうな予感がします。
最近、味わいのテイストノート(解説)を極力書き記すように努めてます。
ホームページでは特に目を引く画像をアップするのは重要。ただ、出来上がった完成品がキレイである。ということのみで終わり。というのはどうしたものか?
それこそ変な例えで申し訳ないのですが、ラテアートが正にそれ。
あ、カワイイ。キレイ。それ以上は何も伝わってこない。じゃラテの味わいには一切触れないのはなんでなんだろ。。って。
そのことが菓子の世界もある意味同様に感じてしまうのです。
でもそれは、ケーキの場合特にショーケース越しの世界であるからこその独自の文化というか、進化というか。
実際に購入するまで、重さも質感も計り知れない極度のギャンブルなのかも。手がかりは何が入っているか、見た目の断面がどうなっているか。その程度でしかないこと。
ある意味敷居の高い世界観を醸す、菓子の世界。
和菓子で言うところの四季を感じるような趣きのあるそれとも違い、華やかさ、インパクト重視をひたすら進んできたのでしょうか。

とことん味わいにこだわり抜くには、マカロンのような決まりきったビジュアルが相応しい。
先日発表した、ショコラマジックバナーヌでは、感じ取れるカカオのその味わいを一旦すべて拾い出し、もっとも味わいの印象に残ったものから順に注意深く並べていくのです。

マンゴ&パッション
そのショコラマジックバナーヌでも使用した、二重発酵により出来上がったチョコレート、イタクジャを使用して仕上げたガナッシュに変更。
ここで以下に書き記すのがテイストノートですが、あくまで個人の主観であることをご理解ください。
ショコラが帯びた、パッションフルーツの味わいが当然顕著に表れるであろう、その予想に反して、噛みしめると最初に感じるのは、アマンドの豊かなナッティーなフレーバー。フレーバーとしてはやはりブラジル産カカオの力強い味わいがいの一番に主張してくる。それぐらいパワフルなカカオビーンであることを思い知らされる。
カカオ分55%と、ややスイートよりな甘みがいったん押し寄せた後、ようやくフルーティな酸味が口内と鼻腔を支配し始めたかと思うのもつかの間、マンゴーのスイートさが丸みをもって終焉へと導く。その間にもカカオの発酵香はジワリジワリといろんな表情を浮かべ続ける、なんとも面白みに溢れた仕上がりとなった。
ショコラマジックバナーヌの詳細はこちらからどうぞー

マルコナアーモンドエイジング
最近ようやくマルコナアーモンドもある程度の金額で使用できるパッカーを見つけ、あれやこれや焼き込んでみたり、キャラメリーゼしてみたり。
ある時、単純にローストしてデコール用に使おう。って思って焼いてみたら。
アレ?いまいち美味しくないぞ?
うーん。となりつつも、しばらく放置←
その後おおよそ1週間後に再び食べると、アレ?ウマっ!?
おそらく、油脂分が多いので、経時変化とともにグルタミン酸が形成されたと推測されるのでありますッ!←
レシピ本を見ずとも、新しい発見が本当にあちこちに転がっている。そう思った瞬間でもあるのです。
高価な材料でなくとも、素材の持ちあわせた奥深さ、潜在能力を如何にして探し出し、引き出し、導いていくのか?あたかも前回のブログで触れた、スタッフ募集、そして若手育成において全く同様のことが当てはまるのだということも想像に容易だとも言えるのでしょうね。
ALICE IN CHAINS - Man In The Box (Live at Main Square Festival 2014)
Jerryも短髪になってしまって。まぁ、この年にAIC新しいアルバムリリースした際に。
こうやって年季入ってくと。年取ったな、お互い(^^;;
求人についても本当に多数のリアクションをいただけているようで嬉しい限りです。
唐突に記事中に書き込んでしまった、半製品の仕込みのこと。
マジパンローマッセの話ですが、おそらく国内菓子業界の八割は既製品に頼ってしまっているのが現状のように感じます。当然、設備投資にかかるコストもそうですが、その製法を知っているか否かでも大きく異なるように感じることを否めないのです。

折りパイをあえて手折りで、フランスバターを用いて仕込んだガレットデロワ、

発酵具合、練り込み具合を指先の感覚で感じ取りながら練り上げていくチョコレートのシュトーレンを提供したのも、自分自身に対する所信表明というか、意思表示というか。今いちど、手作りでしか成し得ないこだわりの詰まった菓子にキチンと血を通わせたいという想い。
前々回、バレンタインまとめの中でも触れた、ビジュアルが重視されるがあまり、肝心なところ、核心に迫った部分。つまりどのように味わっていただきたいのかといった、作り手冥利な部分がぼやけてかすんでしまっていることが悲しく思えてしまうのです。
少々無骨に感じてしまうかもしれないが、今後はどちらかといえば一見地味さをひた走りそうな予感がします。
味わいよりも見た目
最近、味わいのテイストノート(解説)を極力書き記すように努めてます。
ホームページでは特に目を引く画像をアップするのは重要。ただ、出来上がった完成品がキレイである。ということのみで終わり。というのはどうしたものか?
それこそ変な例えで申し訳ないのですが、ラテアートが正にそれ。
あ、カワイイ。キレイ。それ以上は何も伝わってこない。じゃラテの味わいには一切触れないのはなんでなんだろ。。って。
そのことが菓子の世界もある意味同様に感じてしまうのです。
でもそれは、ケーキの場合特にショーケース越しの世界であるからこその独自の文化というか、進化というか。
実際に購入するまで、重さも質感も計り知れない極度のギャンブルなのかも。手がかりは何が入っているか、見た目の断面がどうなっているか。その程度でしかないこと。
ある意味敷居の高い世界観を醸す、菓子の世界。
和菓子で言うところの四季を感じるような趣きのあるそれとも違い、華やかさ、インパクト重視をひたすら進んできたのでしょうか。

とことん味わいにこだわり抜くには、マカロンのような決まりきったビジュアルが相応しい。
先日発表した、ショコラマジックバナーヌでは、感じ取れるカカオのその味わいを一旦すべて拾い出し、もっとも味わいの印象に残ったものから順に注意深く並べていくのです。

マンゴ&パッション
そのショコラマジックバナーヌでも使用した、二重発酵により出来上がったチョコレート、イタクジャを使用して仕上げたガナッシュに変更。
ここで以下に書き記すのがテイストノートですが、あくまで個人の主観であることをご理解ください。
ショコラが帯びた、パッションフルーツの味わいが当然顕著に表れるであろう、その予想に反して、噛みしめると最初に感じるのは、アマンドの豊かなナッティーなフレーバー。フレーバーとしてはやはりブラジル産カカオの力強い味わいがいの一番に主張してくる。それぐらいパワフルなカカオビーンであることを思い知らされる。
カカオ分55%と、ややスイートよりな甘みがいったん押し寄せた後、ようやくフルーティな酸味が口内と鼻腔を支配し始めたかと思うのもつかの間、マンゴーのスイートさが丸みをもって終焉へと導く。その間にもカカオの発酵香はジワリジワリといろんな表情を浮かべ続ける、なんとも面白みに溢れた仕上がりとなった。
ショコラマジックバナーヌの詳細はこちらからどうぞー

マルコナアーモンドエイジング
最近ようやくマルコナアーモンドもある程度の金額で使用できるパッカーを見つけ、あれやこれや焼き込んでみたり、キャラメリーゼしてみたり。
ある時、単純にローストしてデコール用に使おう。って思って焼いてみたら。
アレ?いまいち美味しくないぞ?
うーん。となりつつも、しばらく放置←
その後おおよそ1週間後に再び食べると、アレ?ウマっ!?
おそらく、油脂分が多いので、経時変化とともにグルタミン酸が形成されたと推測されるのでありますッ!←
レシピ本を見ずとも、新しい発見が本当にあちこちに転がっている。そう思った瞬間でもあるのです。
高価な材料でなくとも、素材の持ちあわせた奥深さ、潜在能力を如何にして探し出し、引き出し、導いていくのか?あたかも前回のブログで触れた、スタッフ募集、そして若手育成において全く同様のことが当てはまるのだということも想像に容易だとも言えるのでしょうね。
ALICE IN CHAINS - Man In The Box (Live at Main Square Festival 2014)
Jerryも短髪になってしまって。まぁ、この年にAIC新しいアルバムリリースした際に。
こうやって年季入ってくと。年取ったな、お互い(^^;;
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