西谷マルシェ参戦しますよぉ(第667回)
西谷マルシェ
2年前、盛況のうちに幕を閉じ、次回開催が直ぐに熱望されたイベントが再び福井で開催されます。
前回のマルシェ出品情報はこちらから
第1回目西谷マルシェの模様を書き綴ったブログはこちらから
第2回目、11月12日にペルシュが参加させていただくにあたり、普段店頭ではできない事、前回のマルシェに参加させてもらった際、感じとった事を踏まえ、全てのアイテムではないのですが、紹介したいと思います。

マルシェのコンセプトはカジュアルなミニマム。基本はやはり、その場で購入いただいたフードやドリンク、または手前どものお菓子を片手に… というのが理想。
いつまでに食べないといけないとか、持ち歩きのストレスとかは考慮せずに、コレがいいなぁっていう、純粋な欲求を満たせられるようにしたいですね。

そしてそして、ペルシュでイラストレートをデザインしてくれている、sao氏も当日参加。お菓子以外にもキュートなアートワーク(手づくり一点モノ)が並ぶ予定です!
鯖江でイラストや工作を楽しく作っている岸塚さおりです。(ペルシュさんではスティックケーキなどのパッケージデザインをさせていただいています♡)

今回、西谷マルシェでお届けするのは「陶器風手作りブローチ」です。モチーフは動物・ケーキ・花などなど。石塑(せきそ)ねんどでできているので、とっても軽い!かばんやお洋服のワンポイントにどうぞ☆
美味しいスィーツとほのぼのブローチで心ウッキウキになってください。
ペルシュブースを一層賑やかにしてくれることは間違いなさそうです。
それではお待たせしております。
気になる当日メニューをチラ見せ

ごろごろ木の実とキャラメルのタルト
胡桃、アーモンド、ヘーゼルナッツを、バターと生クリームたっぷりのヌガーに絡めてオーブンでこんがり焼き上げました。

ヌガーははちみつたっぷり、香りもスイートで濃厚。ローストしたナッツはほぼホールの状態で、オレンジピールをアクセントに加えて焼き上げるのです。
オーブン炉内でキャラメリゼされたタルト。
試食してくれたペルシュスタッフたちの声は
おいひぃ~(美味しい)
との意見でした。

西郷栗のマロンパイ
趣味的要素200%、せっかくの機会にお目見えさせよう。
そんな思いでの登場です。
栗はやはり西郷村の剥き栗をスチームオーブンで処理します。90度で50分程度。

米飴、きび砂糖、グラニュー糖、水でシロップを作ります。
鍋に入れて一煮立ちさせたら、剥き栗を入れて、シロップが沸かないように注意しながら20分ほど煮込みます。

蓋を閉めて、密閉状態で室温まで冷まします。(一晩休ませる)。厚手の鍋だと保温性にも優れ、シロップがゆっくり栗に入っていくのです。

2日目。再び鍋を火にかけ温めます。やはり沸かないように注意しながらです。栗はもちろん、シロップの雑味も出るため注意します。

再び冷まし、シロップの糖度を見ながら好みの甘みに仕上げます。なお、シロップの糖度が高くなるにつれて、どろりとした粘度のある状態になるのです。

マロンクリームの仕込みは、モンブランで使用しているペーストを使用します。
カスタードクリームを加えて、少量のクレームダマンドも合わせます。

液状の生クリームを注ぎ入れて完成です。
バニラ、リキュールは加えず、栗の風味や旨みを追及するのです。

型に敷き込んだパイ生地の中に、マロンクリームを絞り出して、栗を丸ごとひと粒乗せて焼き上げます。
おいひぃ~(美味しい)

やはり同様のコメントをスタッフさん達よりいただきました。
ただし、試作を重ねてわかった事なのですが、栗本来の美味しさをダイレクトに伝えるならば、グラニュー糖、水飴で炊き上げたマロングラッセがフィットするようです。

左から、米飴で炊いたもの、グラニュー糖のもの、右は生栗。
卵、小麦粉などの副素材が多くなる場合には、麦芽糖の旨味の効いたマロングラッセ、米飴ときび砂糖入りの物が、そのポテンシャルを発揮するようですね。

二色アマンドの伽羅缶+マカロンショコラ
キャラメル掛けしたアーモンドに、オーソドックスなブラックチョコレートコーティングと、ブロンドチョコレートと海塩のブレンドコーティング。
ミニ檸檬ケイクと貝殻マドレーヌ
ひとくちサイズのマドレーヌと、レモンチョコレートで仕上げたレモンパウンドのアソート。
これぞミニマム。小さな缶に詰められたマドレーヌとレモンケーキのサイズ感が伝わりにくいのが残念です。
多くを語ることは当日の楽しみを奪いかねないので、この辺りで止めておきますね…
西谷マルシェ、詳細情報はこちらからです。ぜひチェックしてみてください!
当日に向けて、準備を続けていきます。皆様のお越しをお待ちしておりますね!
2年前、盛況のうちに幕を閉じ、次回開催が直ぐに熱望されたイベントが再び福井で開催されます。
前回のマルシェ出品情報はこちらから
第1回目西谷マルシェの模様を書き綴ったブログはこちらから
第2回目、11月12日にペルシュが参加させていただくにあたり、普段店頭ではできない事、前回のマルシェに参加させてもらった際、感じとった事を踏まえ、全てのアイテムではないのですが、紹介したいと思います。

マルシェのコンセプトはカジュアルなミニマム。基本はやはり、その場で購入いただいたフードやドリンク、または手前どものお菓子を片手に… というのが理想。
いつまでに食べないといけないとか、持ち歩きのストレスとかは考慮せずに、コレがいいなぁっていう、純粋な欲求を満たせられるようにしたいですね。

そしてそして、ペルシュでイラストレートをデザインしてくれている、sao氏も当日参加。お菓子以外にもキュートなアートワーク(手づくり一点モノ)が並ぶ予定です!
鯖江でイラストや工作を楽しく作っている岸塚さおりです。(ペルシュさんではスティックケーキなどのパッケージデザインをさせていただいています♡)

今回、西谷マルシェでお届けするのは「陶器風手作りブローチ」です。モチーフは動物・ケーキ・花などなど。石塑(せきそ)ねんどでできているので、とっても軽い!かばんやお洋服のワンポイントにどうぞ☆
美味しいスィーツとほのぼのブローチで心ウッキウキになってください。
ペルシュブースを一層賑やかにしてくれることは間違いなさそうです。
それではお待たせしております。
気になる当日メニューをチラ見せ

ごろごろ木の実とキャラメルのタルト
胡桃、アーモンド、ヘーゼルナッツを、バターと生クリームたっぷりのヌガーに絡めてオーブンでこんがり焼き上げました。

ヌガーははちみつたっぷり、香りもスイートで濃厚。ローストしたナッツはほぼホールの状態で、オレンジピールをアクセントに加えて焼き上げるのです。
オーブン炉内でキャラメリゼされたタルト。
試食してくれたペルシュスタッフたちの声は
おいひぃ~(美味しい)
との意見でした。

西郷栗のマロンパイ
趣味的要素200%、せっかくの機会にお目見えさせよう。
そんな思いでの登場です。
栗はやはり西郷村の剥き栗をスチームオーブンで処理します。90度で50分程度。

米飴、きび砂糖、グラニュー糖、水でシロップを作ります。
鍋に入れて一煮立ちさせたら、剥き栗を入れて、シロップが沸かないように注意しながら20分ほど煮込みます。

蓋を閉めて、密閉状態で室温まで冷まします。(一晩休ませる)。厚手の鍋だと保温性にも優れ、シロップがゆっくり栗に入っていくのです。

2日目。再び鍋を火にかけ温めます。やはり沸かないように注意しながらです。栗はもちろん、シロップの雑味も出るため注意します。

再び冷まし、シロップの糖度を見ながら好みの甘みに仕上げます。なお、シロップの糖度が高くなるにつれて、どろりとした粘度のある状態になるのです。

マロンクリームの仕込みは、モンブランで使用しているペーストを使用します。
カスタードクリームを加えて、少量のクレームダマンドも合わせます。

液状の生クリームを注ぎ入れて完成です。
バニラ、リキュールは加えず、栗の風味や旨みを追及するのです。

型に敷き込んだパイ生地の中に、マロンクリームを絞り出して、栗を丸ごとひと粒乗せて焼き上げます。
おいひぃ~(美味しい)

やはり同様のコメントをスタッフさん達よりいただきました。
ただし、試作を重ねてわかった事なのですが、栗本来の美味しさをダイレクトに伝えるならば、グラニュー糖、水飴で炊き上げたマロングラッセがフィットするようです。

左から、米飴で炊いたもの、グラニュー糖のもの、右は生栗。
卵、小麦粉などの副素材が多くなる場合には、麦芽糖の旨味の効いたマロングラッセ、米飴ときび砂糖入りの物が、そのポテンシャルを発揮するようですね。

二色アマンドの伽羅缶+マカロンショコラ
キャラメル掛けしたアーモンドに、オーソドックスなブラックチョコレートコーティングと、ブロンドチョコレートと海塩のブレンドコーティング。
ミニ檸檬ケイクと貝殻マドレーヌ
ひとくちサイズのマドレーヌと、レモンチョコレートで仕上げたレモンパウンドのアソート。
これぞミニマム。小さな缶に詰められたマドレーヌとレモンケーキのサイズ感が伝わりにくいのが残念です。
多くを語ることは当日の楽しみを奪いかねないので、この辺りで止めておきますね…
西谷マルシェ、詳細情報はこちらからです。ぜひチェックしてみてください!
当日に向けて、準備を続けていきます。皆様のお越しをお待ちしておりますね!
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15周年(第666回)
10月8日でペルシュは15周年を迎えました。ホント、粛々とですが、この場をお借りしてお礼申し上げます。

「ペルシュ」という屋号の意味は仏語でセキセイインコを意味し、羽模様の柄はどれひとつ同じではないということ、そして色鮮やかで愛らしいミニマムさも、プティガトーにも通ずる部分ありきでして。
何より、一言で呼びやすい、親しみのある店名ということでもあるのです。
右も左もわからず、ただがむしゃらだった。
今もがむしゃらであることには違いないのだが、
菓子をどう見せたいか、それが決まればショウケースというツール使いもより明確になりますよ。
店舗改装に伴い、アントルメ(ホールケーキ)用ショウケースの導入を検討する以前に伺っていた言葉を思い出す。
今はもっぱらしたいことが明確な分、左右されることなく自身の表現を如何に伝えることに尽力しているのだろう。それに対してのがむしゃらさではあるのだが。
それ以前にメインケース、10尺3段から10尺4段に変更したのだが、その時に始めたのがマカロン。
当初、その存在が
甘すぎる、食べれたもんじゃない。
というクレームの電話をもらったり。
そもそもマカロンもお客様に多数のリクエストをいただき、勉強を重ねて取り組みだし、ようやく店頭に並べ始めた頃のことだから、ひどいショックを受けたことも覚えている。
マカロンのコック(生地)やサンドのクリームを学んだのは、それを自身のスペシャリテと謳うフランス人パティシエから。ボクが菓子業界にお世話になる、はじまりのときからずっとお世話になってきた方からの紹介でご縁をいただいてのこと。
とは言っても講習会前日の準備に押しかけ、お仕事を拝見してのこと。
大したスキル面でのアドバイスは頂けなかったのですが、仕事に対する姿勢、繊細さ、何より思いの強さを眼の前で拝見できたこと。
レシピという数字ではなく、その人そのものを徹底的に真似てマカロン作りを勉強した。
生地の仕込みから絞り方はもちろん、生地作りの最中は決して言葉を発しない、目も合わせないところまで徹底的に。
今ではマカロンというひとつのツールを通じて、いろんなフレーバリングを提案させてもらってる。
自分が感じたことを割と素直に表しているのが実はマカロンなのかもしれない。
それはお料理であったり、他のスイーツから、他の何かからか、いろんなインスピレーションやストーリーが存在する。自分自身、何かに影響を受けているのは紛れもない事実だ。

先日、マロンのマカロンを見直したところだ。
製法では乳化プロセスの変更、チョコレートの変更、素材の見直しも含めて、やはり今一度これではよくないということに向き合ったのである。
具体的に説明すると、水分量の少ない生クリームとミルクチョコレートを先にキチンと乳化させる。
その後、固形物と糖分に分類されるマロンクリームを加えて再度よく混ぜ合わせる。
ミルクチョコレートは、今までは栗にしっくりフィットするものが無いように思っていたのだが、蒸した栗を何度か食べているうちに、ナッツ類のようなあじわいを拾い上げることができたので、DOMORI社、モロゴロをセレクト。
風味づけのリキュールもアルマニャックからアラックに変更することで、トップからエンドノートまでの変化がいろいろと楽しめるようになった。
マカロン マロンアラローズも併せて一読いただきたい。
スキル以外のことを言えば、
コックコートを汚してはプロではない。
とある方にポロっと言われた一言。印象深く胸に刻まれ、やはり徹底的に自分の在り方を変えるきっかけだったのかもしれない。
汚れてしまうのは仕方がない。
汚してしまうのは未熟だから。
当たり前。という発想を変えること
聞き入れること 受け入れること
それから思ったようにオモテに出してみること。
いつの投稿かは覚えてないが、新作のお菓子は全てご自身で考えているのですか?
アウトプットすることはそれほど苦にならない。
それよりも自分のアウトプットをどのように受け止めてもらうか?のことの方が大変だ。それは先程触れたマカロンの逸話を例えれば容易い。NGなんぞいとも簡単に叩きつけられる。
昨年、いろんな表現者の方々とも関わり合いを持たせてもらい、その時には感じなかった何かもじわじわと自分の中に取り込まれているような気がする。表現者とは何か?という企画を始めた、模索という壁はまだ超えれそうにはないが、
心のままに為し
その結果全て
己で背負うこと
中途半端で取り組まないこと。
決して自分の強情宣言をしているのではなく、むしろここまでこれたのは色々な繋がりがあってのこそ。
今、我々職人と呼ばれる毛色の人種は間違いなく稀有な存在になりつつある。
まさに、オルタナティヴに差し掛かっている。
余すことなく大切に使い切る。もったいない。
敬うということ。
当然と思っていたことも今は通用しない。
イチからではなく、ゼロから在り方を見せていく。
根気の要りそうな作業が山積する。

ショコラスペシャルでは、カカオトレースという、ひとつの取り組みに賛同して。というか、レインフォレストアライアンスもビオフェキタブルもそう、直面する不足や消失に歯止めをかけたい一心で微弱ながらずっと協力してきたこと。
地元農家さんの作る果物を使用することも同様にだ。
ボクは学んだ高い水準を伝えていきたい。
そこには小手先ではないことがたくさんあり、おそらくは考えの水準を上げる努力が欠かせないであろう。
用件が明確なら、ネットで入り用のものがたやすく手に入る。そんな時代だ。
ご馳走、という言葉を本当に聞かなくなった。さみしい限り。
心を込めなければ他人は到底喜ばない。
心技一体。
いつも自分を戒める言葉です。
多くを書き綴ることよりも、より丁寧なお店作りに努めます。
今後も宜しくお願い申し上げます。
Numb (Official Video) - Linkin Park
そういえば、チェスターも逝ってしまった。
少なからず自分に何かしらの影響を与えてくれる人がいなくなるのはさみしい限り。奇しくも同じ年齢。というのも寂しさをさらに大きなものにした。