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機械化 (第676回)

前々回のブログ、長野訪問の件の時に書き記した機械化についてより詳細を。
いや、どちらかといえば続編なのかも。

効率化、生産性の向上。これが機械化の主たる導入要因。またはそれに伴った時間短縮。

そういう目的以上にボクが活用しているのがQBO。

コンフィチュールの仕込みでは中温沸騰で熱褐変を抑制できることで果実本来の色合いを損なわない。当然、糖分、旨味のアクも軽減できます。
この機械、イマドキの物ですから当然コンピューター制御。オペレートユニットにプログラムを記憶させて動かしてるわけで、これくらいのスピードでカッターを回して、10秒回して3秒止める。なんて動作も忠実にできる。
加熱の熱量も調整できて。ブワーって熱を通したかったらヒーターの出力をあげたり。逆も然り。
このタイミングで小麦粉入れたり、バター入れたり、動作を一時停止して、ブザーで呼び出せるように設定可能。

お店それぞれに独自のオペレーションを組み立てて、レシピと製法に基づいたプログラムができるのも面白い。

あ。今回は完全に業界に携わる方々がご覧になっていて何かの参考になればイイかな。っていう記事です。
業界がどうやって今後疲弊や衰退を避けていけるか。不特定ですけど情報の公開共有は必須だと思うんです。


まぁ、とりあえずニーズというか、痒いところに手が届く。というのは煩わしさの解消になるわけです。
設備投資というのは少々しんどいですけど、できないことの幅が狭まるというのも事実。
常に自分のウィークポイントとか、強みとか。求められていることとか。斜に構えておけってことかもですね。


いろんなことをオペレート化していくと、今まで疑問に思わなかった工程。
というかなぜだろう?を掘り起こせたのも実はこのqboを導入したことがきっかけ。

レモンジュースはコンフィチュールの炊き上がりにブリックスの数値(糖度)を見て、調整のために加える。

総量の数パーセントでそんなブリックスって変わるか?
って思うとスッゲーはてなが増える。
これは結局コンフィチュールのレシピをプログラム化する時に思ったこと。レモンジュースを最後に加える。って工程を入力する時に思ったこと。

結論言っちゃうと、ペクチンって糖度の高い物のセット力を高める凝固剤。ゼラチンみたいにプリって感じではなくて、とろんって感じ。誤解されがちなのが、糖度がないとペクチンが反応しないのではなくて、ph(酸性)の値とか、乳にも含まれるカルシウムにも結合するみたいです。
糖度高いガムシロップなんかは冷凍しても固まらなくて。簡潔(乱暴)にいえば糖は凍りません。

自身の仕事であったりとか、思考であるとかを外から見直すには良い機会。
なんとなくに対しての気づきなども糧になる。そういう意味では常に初心とか、基本に立ち戻る重要性もあったり。




先日長野でチェリーキッス(サワーチェリー)のジェラートをいただき、酸味と糖度のバランスをバランスよく引き出すのが難しい。絶妙なバランスが求められるんです。
岡田さんの声を持ち帰り、お菓子教室で準備したチェリーキッスのコンポート。コンフィチュールで感じていた、ブリックス値が阻害する風味や本来の味わいに対する反抗心みたいなものもどこかしら心の片隅にあり、果実に対して8%のグラニュー糖を加えるに留め、果実から出る水分を適度に飛ばすことで(多少煮詰める)バランスの良い仕上がりに。
今年は春先に霜の影響で花に被害が出たというチェリーキッス。すでに来期の構想が頭に広がっていますね。

この考えを応用して、杏子のタルトをコンポートに仕上げて焼き上げることに。



半割りして種を取り除いた杏子にグラニュー糖をまぶし、冷蔵庫で小一時間。
1キロの杏子に180gのグラニュー糖。もう少し減らしてもよかったかも。



果肉から出てくる水分を飛ばし、煮詰め具合を確認しながら火にかけ濃度を高くして完成です。

余談ですけど、加熱による凝縮でジャスミンティーのような香りが引き立つことは本当に不思議で面白くて、フードペアリングで提唱する、香りの共通因子で明らかにされているのも頷けて。

実践によって裏付けられる。これは間違いなく経験値をあげるには必須でやるべきことだとはっきり言えることです

コンポートとタルトダマンドをシュクレを延ばした型に詰め、焼成。



焼成途中、クレムダマンドがカマ伸びしたタイミングで適当に乱切りした杏子を乗せて焼き込みます。

素材の味わいをシンプルに引き出すとなると、極力シンプルな菓子で、その美味しさを打ち出すのは必須。一見地味な焼きっぱなしなタルトの方がしっくりくる事が多いですね。




加熱。焼きこむことで引き出される旨味の表現はタルトレットがおそらく最適。
旬の季節の果実が主役なので、当然提供にも限りがあります。お早めに。



ジャムの妖精、マダムフェルヴェール。
コンフィチュールのルセット集を見ていて思ったことはペクチンを一切配合しないこと。
製法のその伝統的な工程にも意味合いは必ずあるんでしょうね。
今回の杏子のコンポートも手作業で。それこそいきなり機械頼りでは味気なく、味わいと香りを見落としてしまう。

両立は正直難しいですけど、目指したいところへの落とし込み。それは若い世代に技術継承をしていくことと全く同じこと。客観的にアウトプットするのも大切なことそのものです。






ジャージーみるくぷりん

卵黄、牛乳、生クリーム、グラニュー糖を一緒に合わせて、アングレーズクリームのようにひたすら混ぜ続けなくてはいけない。温度も75度とシビアな条件で、乳化状態と焼成によって82度にしていく。たかがぷりんでしょ?っていう概念をひっくり返すほどの面倒な作業。プリンの基本は牛乳と卵を静かに混ぜて裏ごして。温度についてはシビアさが求められますけど、つきっきりではなくて。
火加減や手加減もコツがいる作業、手離れできます。

それよりも、より良いプリンを提供して喜んでもらいたい。地場のたまごはもちろんのこと、放牧地で育ったジャージー牛乳で仕込むこと。



牛乳、すっごく品質が変わるんです。
春先に牛舎にずっとこもっていた子達が、お外に出る時は尻尾がピンと立つらしいです。
牛は嬉しいと尻尾が立つ。今年初めて聞いて知ったことです。
いつも勝山市から牛乳を届けてくれる牧場メンバーさんからの情報。
何度も足を運んで、牛達とも会ってきた。だからでしょうね。こだわりを感じます。

ラブリー牧場さんを尋ねた過去ブログ記事。タップして飛べます。

この放牧直後。おそらく一週間ほどしてからの牛乳を飲むと、甘みが強く、濃度も高く感じます。
当然、プリンの味にも影響します。

今現在、ひと月前、常に牛乳の味わいは変わります。
最近のものは口に含むと最初にミネラル分を感じ、そのあとに甘み。すっきりとした飲み終わり。
今は牧草となる若草の生育も早く、水分も多い。加えて牛自身も水を飲む量が多いから牛乳の濃度も薄い。
こういうのキチンと感じてほしい。今の牛乳、素材で仕込んだプリンについて情報を提供したい。


人手不足の解消のためなどを目的に機械化が業界で進んでいます。手作りの、手仕事の限度を超えるスピード感が得られる一方、手離れできることもたくさん。
マカロンの生地の絞りを、デポジッターと呼ばれる絞り出しの機械に任せて。それに伴ってマカロン生地をスイスメレンゲから、イタリアンメレンゲに変更した。なんて話も聞きます。

イタリアンメレンゲは卵白のチカラが強くなるので、油分が多い生地でも保ちが良い。その代わり食感やコックの味わいが劣る。ボクは一貫してスイスメレンゲでのマカロンを焼いてます。利益、生産性も悪いです。正直。だけどプロとしてやるべきことだと、やらなくてはいけないことだと思ってます。




ブルーベリータルトに詰めるブルーベリーコンフィは、ペクチン、バターやクレームドゥーブルなどを加えてコクを出してます。何か手間を加えないといけない。そんな足し算を要求されているかのようです。それがいけないことと言いたいわけではなく、こうすることで無駄を省けるのでは?にキモチをシフトするきっかけを生み出していくことではないでしょうか?

今回のブログはどちらかといえば業界に携わる方々に向けて書き綴ったつもりです。(また言ってる。2回目だぞ)
ただただ単純に能率化が進んでいるイマドキの流れ。時短や能率化ばかりが騒がれ、本質がやはり消え失せて行ってはしないか?ハラハラする思いでいるのです。
誰かの目に留まり、それもありかな。ってきっかけのひとつになれば良いな。正直今回の記事を完成させるのにも一週間ほどかけて公開してます。その労力の意味ってなんなの。ってやっぱり飲食業界全体に対してのこと。







BABYMETAL - 4 no Uta「4の歌」

シアワセの4とか、ヨロコビの4とか言ってる。
日本では不吉な数字の4をポジティブに変換してる。

何事もポジティブに持っていくのは必須。

前回ブログでの投げかけにもコメントもいただきました。なるほどな意見に納得。ありがとうございました!




追記です。
思い出したことですけど、お肉屋さんの惣菜について聞いた事を。

最近、おばちゃんが引退したので、若い子にバトンタッチしたとのこと。
若いといってもお幾つくらいの方かは存じません。でも、味変わった。違う。で離れていっちゃうそうです。身近に感じる、伝統と継承ですね。数値では決して見出せないなにか。
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お菓子教室 (第675回)

実に一年ぶり。

お菓子教室の開催でした。お菓子教室の内容についてはHPで。今回の内容の詳細はこちらからご確認ください。

まるで同窓会にも似た、この教室は皆名前は知らずともお互いのお顔を存じており、ボク自身も皆さまようこそ。って感じでした。

顔馴染みのお客様のひとりからのアツいリクエストにお応えしての開催。
パウンドケーキを作ることに勤しむテーマでの進行です。

サブラージュ(擦り合わせる) することに特化した、シュガーバッター製法のパウンドケーキ。

生地の分離の原因と、実際に分離した時の対処法を公開。

大事なのは、おウチに持って帰って上手くいかなかった時にどうするか?なんですよね

同窓会って表現でしたが、程よく和気あいあい。程よい緊張感。
いずれにしても皆楽しそうだったこと。

楽しく行動するってキホンですよね。
責任もって。っていうのも当然大切ですけど。

失敗したー。ヤダー。


ではダメなんです。

結果に寄り添えるようにするのも責務。



お菓子づくりはやっぱり楽し。ってのが基本で本懐って。このお菓子教室を通じて改めて感じました!




シュガーバッター製法、パートケイク製法(マドレーヌ)、別立て製法はガトーコロンビエから。

小布施のチェリーキッスのコンポート使用のコロンビエは試食で大人気。

こんなに画像のない教室は初めてでした…



またやります。回数はできませんが欠かすことなく続けます。皆さまありがとうございました。お疲れ様でした!




7/17 追記

お菓子教室でも、youtubeで公開しているハウツーでも同じですけど、レシピで使用する材料は比較的おウチでの手づくりでも入手しやすく、汎用性のあるものを選んでいます。

今回は漬け込みフルーツは自家製のものを教室で使ってもらいました。
自家製フルーツを使用したパウンドケーキの詳細はこちらから
ひと手間、ふた手間を惜しまない姿勢と、自分たちがお菓子を作っている現場をキチンと公開することも重要なこと。

お菓子教室では作ることに特化したものではなく、食べ比べをする、失敗と成功の比較を基に考える。 ある意味ワークショップの意味合いを持った集いも今後提案できればいいかも。そんなことも考えております。
ご意見もいただければ今後の運営にも役立てられます。ぜひに。


非公開だけど、お礼コメントを拝見して元気をもらえます。ボク達の仕事は寄り添うこと、労力を厭わないのが本懐なんですよね。

日帰り旅 (第674回)

朝4時半、もう空は明るみ、6時には車中に降り注ぐ日差しの強ささえ感じる。
先日の痛ましい災害に胸が痛む。そうありながらも前進しなくてはいけない。
今日、7月9日。長野県にまで足を伸ばしてきました。

主たる目的のひとつは、これからの舵取りについて

今回で何回目だろう?
ボクが想いを寄せる、ふるフルの岡田さん夫妻に会いに行くこと。
ふるフルさんの店舗情報です。こちらから

ちなみに初訪問のブログ記事も見てやってください。ここから

地元の農家さんと密接な関係性を築き、ほぼ地元の食材のみで仕上げるジェラートのお店です。
牧場に自分の牛を預けて、二日に一回は搾乳などに訪れるなどの徹底ぶり。



杏子、チェリーキッス、リュバーブ、ブルーベリー。果実をかじった風味が冷たい状態で広がるのはすごいですよ!




しぼりたて牛乳、ヨーグルト、へーチョコ、ヘーゼルナッツ。美味いと無口になりますね、

ここまで人の嫌がることをやってるのはウチだけでしょう

自信を持って自分の好きなことをしている。自負できる。

これってすごいことです。

若い世代って、申し訳ないけどやってみたい、やってみよう
興味本位のみっていうか、やりたいことがなかなか見つからない。それも難儀なことだっていつも思うんです。

コレだ!ってがむしゃらに突っ走っていけるバイタリティみたいなのが。


それと、人の嫌がること。これも捉え方がふたつあると思うんです。

ひとつは甲斐性。これについては今日は置いといて。いや、後で触れるな。

嫌がることって、面倒なことなんです、ズバリ。ふたつめ。

一手間、ふた手間。それを惜しまない。
わざわざ来てくれるのに、ブルーベリー切らしちゃ申し訳ないでしょ、っておっしゃり片道1時間ほどかかる戸隠という地区にまでブルーベリー摘みに行くんです。行ったら行ったで自分で収穫しないといけない。

冷凍ピューレでまかなえることもあったりするんですけど、徹底的にやらない。

そしてヘーゼルナッツ。
新しい産業に押し上げるため、農業の未来を見据えて。ヘーゼルナッツのお菓子屋に対しての需要と、長野の経緯度がイタリア、トリノとほぼ同じ位置。つまりヘーゼルナッツの産地に向いてるのでは?という条件も睨んでのこと。誘った農家さんが首を縦に振らなかったから、自分でやるか。っていうフットワーク。



確実に大きく育っている。ここに訪れるたびに成長を垣間見れるのが楽しくて。




こうやって成るんだ、ってだけでワクワクします


いつも遠いところすいません。

なんて。ご馳走ですから、馳せ参じたい。そんな気持ちにさせるというか、このふる里地区に人を呼び集めたい。という夢を語る素敵な方なんです。




ブルーベリーと杏子。真ん中はリュバーブのコンフィチュール。長野はリュバーブも栽培しているそうで、栽培している農家さん手づくりのものだそうです。

サワーチェリー。



今年もクラフティやってます!ここから詳細に飛べますよ!

小布施産チェリーキッスという愛称で認知を広げようと取り組まれている、希少なサワーチェリー。ボクもわざわざ取り寄せて使ってるんです。なんて話から、いつもフルーツを仕入れている川上農園さまをご紹介いただけることに。こう言ってくださるのが嬉しくって。世話好きで甲斐性あるんですよねー。




川上農園さんの情報です。その他りんごをはじめとする加工品の販売も行っているそうです

今回はお顔を合わせて、訪れた経緯などをお話しをさせていただき、大切に育てた果実を使わせていただける了承をいただけました。

農業は育てて出荷して終わりではなく、生産や加工までを自分たちの手できちんと担っていく必要がある

そうは言っても、今は葡萄のお世話に一番忙しい時期。手間暇がとてもかかる。
年間通じて農家さんって本当ヒマがない。剪定もしないといけないし、休眠期に準備することも。暑い炎天下の日も。

きちんとした提案力も二次製品に転化するノウハウを学ぶことも然り。
ボクがここへお邪魔した理由、わざわざお顔を拝見してお話しさせていただく必要性を上記にまとめたように説明させてもらえたのです。

秋の収穫の時期に再びお邪魔させていただく旨を約束しました。



お土産もたくさん。ありがとうございます!

今回の訪問の詳細は、収穫の時期に改めてこの場で紹介できればいいなと思います。




機械化。

手離れ。又は生産性の向上などが主な目的だと思います。
しかしqboという、どデカイフードプロセッサーがあります。
この機械の輸入商社さんが長野県にあるので、新しいモデルの視察にも訪れました。



素材を必要に応じて調理、加工を行うことができるのがこの機械の最大の魅力。

ペルシュではジャージーみるくぷりんの生地づくりもコレで作っています。
加熱冷却、加圧と減圧も出来るものです。ここでは深く触れません。

過去記事でコンフィチュールを例にこの機械の凄さを記したブログ。ココをタップしてくださいね


機械化って経営規模、労働環境によってニーズも違います。

いつも危機感を感じるのが、十分に理解してなのか否か。なのです。

qbo(クーボ)を使って、ジャム、カスタードクリームなどを、6次産業化を睨んだ生産の軸に導入される異業種さんも多いようです。

ボクはクーボが生産の軸になるべき、という発想は実は薄く、ひとつひとつのアイテムの完成度というこだわりの一端を担ってくれる、一個のミキサーなんです。

おかげさまで、コキーユ、サブレショコラノワゼット(パムッカレ)などは、ジャンドゥーヤやプラリネをイチから手作りするから。

両者ともヘーゼルナッツを使うのですが、ローストのやり方は全く違いますし、自分の思うところがきちんとヒトの嫌がる次元の「手作り」であるかどうか。

ボクは機械化と言われる現代の業界の流れそのものより、機械のチカラを借りて、より手仕事の良さに労力を費やせる時間を生み出せるようにするか。なのです。

もちろん、現場の負担として重くのしかかってしまってはいけないのですが、大切に育ってきたもののバトンを雑にしたくないです。
いいもの、ほんもの、より無骨になるんでしょうけど無駄をそぎ落としながら磨きをかけていきたい。
そんな思いに駆られた旅でした。




前回のブログでどうしてこんなに記事更新を進めていくのか?というのにも通ずる内容です。
思っていることをどう外部へ発信していくのか?
継続していくことでチカラになりますもんね。
どこの誰かわかんないですけど、誰かの手引きになったらいいんですよ、偶然見つけてもらって。
SNSでは単語は検索に引っかかんないから、所詮こんなブログですけど自己添削を繰り返しながら更新してるんです。

ご縁に感謝、それに恩返しする。 職責ですね、






強欲の顛末。bass lineは超絶なのでよければ。

トリセツ (第673回)

今回は、イチ表現者としてのジブンについてのトリセツを書き記しました。

仕事の合間を縫って、継続的に書き続けてきたホームページ投稿、動画作製などに尽力する理由について触れてみました。

この記事を書いたひと。author is me、です。顔写真はいらんでしょ。似顔絵もアバターも入れません。

やたらな口語調にシフトしたことについては気にしないでくださいね。(笑) ←コレは入れませんのでwww←コレも。

少し蒸し返しな言い回しもあったりすると思います。

また同じ似たようなこと言ってるわ、コイツ、ぐらいのゆるいノリで読んでいただけると嬉しいです。

記事を書き続ける意義



正直言って、ものづくりって出来上がったものを、ぽんって置かれてさぁどうだ!ってすごく投げやりにすら見えてしまうところがあるんですよね。あながちスイーツでも同様に綺麗できらびやかで、訴えかけるそれとは少しズレも感じたりします。ボクも焼き菓子の投稿の方が好きなんですけど、色合いの綺麗な生ケーキの方が反応が良いのは事実。

それが例えば試聴もできないけど、やたら目に止まって離れないCDのジャケ買いみたいなニュアンスに近いみたいなもので。それで、いざケースから出して聴いてみたら、「なんじゃこりゃーっ、金返せ~」くらいかけ離れていたりした思い出とシンクロしちゃうんです、ホント。

今は曲名検索すればほとんどの確率で、何かしらの音声や画像がパソコンや携帯から検索できちゃう便利な世の中ですよね。

だけど、未だに職人堅気なものごとになるほど、その全容とか背景って限りなくグレーだし、グレーだからいろんな推測を立ててみたりするのが面白かったりするんですよね。

陶芸作家さんがいい例。意外にも!ってな感じでグレーな方が良かったなんてこともあったりしないですか?わかりにくいかもしれないですけど、思い描いていた妄想のそれと、現実のそれのギャップみたいなのに直面した時です。
作家さんはきっとこんなひとだろうな~って。理想像の期待なんでしょうかね、これって。




ボクはこの商品紹介というのをホームページやブログ、各SNSから発信しているのですが、web関連のことに着手した最初のころは、出来上がった商品に対しての大まかな説明と画像のみ。ぶっちゃけケーキ屋さんの店頭のプライスカードの説明文に毛が生えた程度のもので散々なトホホでした。

いろいろと投稿を重ねていくにつれ、伝えたいことが詳細になっていったのです。具体性ってヤツですね。

商品に対する透明性、つまりこういった工程を重ねて、こうこうやってやっと完成~ってな感じに。
ひとこと一言、あいだあいだに画像が挟まれ、画像に対するラフな説明を書き記してるみたいな。

それでも自問自答すると、
ただの取説じゃん。これ。菓子の作り方懇懇と説明してるだけでなんにも面白くないぞ。

何が足りないのか?
何?何故?
それに対しての明確な答え、応え。


自分が店頭に立ってご来店の皆様に事細かにひとつひとつを解説できないからこその新商品の詳細な説明こそがそもそもの目的だったはず。
新作を考案するに至ったきっかけであったり自分のこだわりや想いを、味わいの構成になのか、ケーキ特有の視覚に訴えかける部分からなのか。


よくお菓子の紹介サイトでも見かける、なんちゃらとかんちゃらを組み合わせて、最高級のうんちゃらでどーだこーだしました。

それってすごくキケンだと思うんです、義務的すぎて。

こうやって食べたら美味しかったから、ぜひその良さを知ってもらいたくて!っていうのが稀になっちゃって。

ボクは食べるのが本当に大好きで、いろんな組み合わせとか食材とか、お酒とかでも常にこれはどんなお料理にフィットするのかな?なんて考えながらが常なんです。

もうちょっと言っちゃうと、「俺がワタシが商品だからっ」ノリで自分の身の上話多くて、
「じゃあ何ができたんすか?」がモヤッとしてる。そこに対してのウェイトがイマイチな気がしちゃうんですよね、あくまで自分がそう思うだけですから。

SNSでの発信においては何を訴えかけたいのかをきちんと線引かないと。
ただの承認欲求を満たすためにならないようにしないと!



動画を作るきっかけって、もともとお菓子教室で参加できなかった方のため。もしくはお菓子教室で実践した内容の反復のため。っていうのがそもそもの始まりで。
別に収益を得る目的はなくて、どうせなら自分の培った経験や知識をあますことなく。って想いで、ヒーヒー言いながら四苦八苦しながら編集した記憶があるんです。



どうせだったら自分の好きな音楽をBGMに被せてアップした方が自分らしくていいよな。ぐらいの軽いノリで公開したのが、スポンジケーキ&デコレーションの動画。

なんだかんだ色んな方に視聴してもらい、ありがたい気持ちや、何か他にもできることはないかと、多数の動画を作成、アップしたんです。

スポンジのやつなんか、10万回を超える再生回数にもなると、BGMが動画に合っていないとか、BGMうるさいとか。回転台なんか完全にケーキ屋さんじゃなかったら買わんでしょう?って思いで、カッティングボードを回しながらナッペしてラフに仕上げたら、「クリーム塗るの雑じゃないですか?」とか。



申し訳ないけど、どちら様か存じませんが、何様?って。

視覚的効果、先入観の支配力に対しての恐ろしさすら感じちゃう。マジで。
動画の投稿ってやったことがある人ならわかると思いますが、かなりの労力と時間がかかるんです。
ボクが投稿するやり方は、音声なしでテロップだからその都度説明文を挿入しないといけない。
編集してる時に聞いてる音楽をそのままBGMに入れちゃうもんだから、選曲あってないよ。ってコメが来る(二回目)

だから、なぜ、なに?に対しての明確さにもますます気を抜けなくなったわけで、新作に対してはそれ相当の説明を記載するに留まらず、経緯や、思い入れをきちんと記すようにしたんです。



↑生クリームのナッペの動画も、自分の考える理論の、クリームをスポンジ生地の中に刷り込まないように手数を減らした作業を常に心がけているけど、やっぱり相当数にディスられちゃった~。みたいな感じだったんです。

でもそれはさておき、作り方についての質問コメントとか、嬉しくなります。
知り得る限り、アドバイスできることは!ってなります。

時折商品紹介の際に、よく耳にするけど、この材料ってどう使うんだろう?とかの疑問についてもテーマに沿っていればその作り方についての持論を、あくまで持論ですけどを書き記します。メレンゲのこと、アングレーズのこと。グルテンのことについても。正直これをしたからといって、直接的な利益にはならないんですよ、はっきり言って。

自分の言ってることが正しい作り方、200%の正解ではないってわかってても、情報の共有であったり、公開であったりについては労力を厭わないです。

作り方を知っていても、どうしてこうするのか?ってところには及ばないのもたくさん見聞きしてきたから。
難しく聞こえるかもしれないけど、料理のお野菜を畑でイチから育てる。土からこだわることに比べれば大したことではないでしょ?って正直言いたい。
素材を見極める目利き的感性はここでは不要だから。オペレーションの一つとして体得してしまえばいいわけだから。


食材や食を取り巻く環境についても、今の時代、どこにいても求める食材が手にはいる。そんな現代です。けれども10年前に比べたらバターの単価は1.5倍に跳ね上がったし、いちごとかいちじくが入ってるソフトパックも昔に比べたら底が小さく設計されていて、事実上の単価の底上げです。

これはある種のあるあるですけどね、アイスクリームのパナップってやつ。



↑まあまあ昔のやつ。っていうか記憶曖昧。
昔のやつは専用スプーンみたいなので、そこの方をそりゃあていねいに攻めたんですよ。指汚れたりしたけど。
そんなパナップも、なにこれ?小っちゃっ!ってなっていて。アイスクリームの単価の相場を考えると仕方ないでしょうけど、えらくしょぼくなったなー。みたいな感じ。

少々脱線気味だけど、いろんな原材料のコストが上昇してるっていう事実。今現在、ボク達菓子業界だと、チョコレートの原料となるカカオ豆は保護活動に向けて、価格面や生産者さん向けにいろんなバックアップがなされてますよね。消費者側も、「高くなったなー」から、「きちんと価値あるも」にシフトしないといけない。ってならないといけなくて。

正しい製法と適正な知識というのは、移り変わるトレンドの波にもブレない基本のように感じるのです。
勘と経験。それだけで片付けられがちな部分が多いな。っていうのが、事を詳細に書き記すボクの原動力なのです。

手引きのひとつとして、反復のツールとして、出来得る限りのいろいろなはてなに応えていきたいものです。

自分の出来ること、自分らしさを最大限にどうやって打ち出していくか。
間違いなく自分が少数派であるのは間違いない。こんなブログ毎回目を通してくれることにも感謝しますm(_ _)m




もう随分と長くこのスタイルですよね。
ツベはっつけて、自分の世界観をどこかに漂わせるにはちょうどいいかな。って意味で。



ひたすら前に進もうと思います。

押忍、押忍!YUIMETAL!




毎回長文になるのですが、ボクにとっては必要なアウトプット。

アウトプットについて、表現者としての立ち方とは?これについて一緒にお付き合いいただいたこともありました。

いつも唐突に、ふわりとお店に顔を出してくれて、立ち話をして。
すごくインプットの上手な方です。ひらり、ひらり。芯の強さも軽やかさの裏付けでしょうか?


いつも何所かに新しいインプットのきっかけを置いていってくれるひとです。

新しいインプットのためにまた馳せ参じる予定を立てました。次回に続きます。
プロフィール

手づくり菓子工房 ペルシュ

Author:手づくり菓子工房 ペルシュ
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