第623回 ペアリング
世界三大紅茶のひとつとして数えられている「キーモン(祁門)」。「キーマン」「キームン」と呼ばれることもあります。中国は上海の西に位置する安徽省祁門県で生産される古典的な紅茶で、紅茶のルーツが感じられます。
生産時期が6~9月と短く、ごく少量しか採集されません。特に8月に摘まれるものに最高級品があり、ときには異常な高値が付くこともあります。蘭やバラに似た香りのほか、独特のスモーキーフレーバーは、いかにも東洋的。キーモンは、古くからイギリス人に珍重されてきました。葉の色は黒いのですが、澄んだ明るい水色が特徴的で、ストレートで飲むのに適しています。
といった感じです。
正直なところ、菓子向けの茶葉ではない。繊細でデリケートな味わいと香りを如何に引き出すか?
フードペアリング
最近、(といっても数年前から)フレンチで盛んにペアリングを意識したコース設定。特にお料理に合わせるワインにおいては顕著に表れていますね。
前述のフードペアリングでは、香りの成分、香気を化学的に分析して、グラフ化することで欧米では新作メニューの開発でも有効活用されているようですね。

キームン このプラリーヌ、4日に開催予定だった、ワークショップat ヒトトナリ にて提供予定だったのですが、募集人数が集まらず、3月の土曜日曜のどちらかで延期開催となりました。詳細については決定次第、改めてご案内する予定です。。
このプラリーヌは至ってシンプルに

一晩かけて、冷たい生クリームに漬け込んでおいたキームンの茶葉を裏ごして火にかける

沸騰させたら、ホワイトチョコレートに注ぎ入れ

きちんとした乳化状態に仕上げる

ガナッシュの温度が28度になったら、あらかじめ準備しておいたミルクチョコレートのシェルに絞り入れて、一晩かけて結晶化させる。
翌日テンパリングしたミルクチョコレートでクロージング。

今回セレクトしたのは、ベルコラーデ社のブランコレクション ドミニカンリパブリックミルク感の濃い味わいですが、何処となく感じたスモーキーなアロマが選択の一番の要因。
ホワイトチョコレートだけでも、用途に合わせて6種類ストックしてあります。
チョコレート全体で言えば、30種類以上を取り揃えていますね。
ミルクチョコレートで覆われたシェルを噛み砕くと、ソフトでなめらか、クリーミーなガナッシュが舌の上でゆっくりと溶け出す。一見単調とも取れる、ホワイトチョコレートのガナッシュナチュール。それが徐々に口の中の温度で解け、やがて喉の奥を通ると鼻腔の奥から現れる、繊細なキームンの東洋的なオリエンタルなトーン。ノートエンドに儚くもはっきりとその存在感が現れる、デリケートな味わい
といったところでしょうか?注意深く、丁寧に味わっていただきたいものですね。
チョコレートのタブレットの香りを嗅ぎ分け、実際に味わって、ブラックやミルクチョコレートに含まれるカカオマスはこの繊細なキームンの味わいをマスキングしかねない。との思いで、自分なりの最高な選択をしたつもりです。配合も、バターなどの追加はせずに、極限までムダを省いたルセットで組み上げて、キームンの味わいを感じ取れるようにしてあります。
ソムリエさんが、レストランのシェフが、これぞ!といった産地銘柄のワイン、お酒を勧めるように、カカオのセレクトも当然多種多様であるべき。というのがボクの考え。当然ブランドによってもチョコレートのコンチングによっても味わいに違いは生じます。

MORINのリオエネ。

フォレノワール。今年は特にコンセプトチョコレート、ビストロショコラで大きな意味合いを含んだ黒い森でこだわったペルー産カカオのブラックチョコレート。
試作では、フローラルなノート。ジャスミンやアプリコットのアロマを感じるエクアドルのアリバ高原ナシオナル種のショコラで仕込む予定だったのですが、このリオエネを偶然紹介していただき、税関が通って日本に入ってくるギリギリまで待ってからの発表と成りました。
追熟したチェリー。さくらんぼというよりは、アメリカンチェリーのような「大味」な濃厚さ。赤ワインのようなタンニンもほのかに感じつつも、ペルー産カカオらしい酸味も纏っている。赤い果実の香りも鼻腔から抜けていく。黒い森を作製する際のイメージをより膨らませてくれたカカオで仕込んだプラリーヌは本当に満足いく仕上がりと成りました。
正直なところ、最初に考えていたアリバナシオナル種のショコラの方が、より高価でしたが。。
ペアリングという観点から見れば、コレに絶対の確信と自信があるという、ある意味何の確証もない、いわば職人的要素だけで確立させた。というのが結果としてあるわけでして。
次回、この自分なりの職人的要素。ここを少し掘り下げていければ。と思っております。
黒い森の詳細はこちら、ホームページで紹介してます
ツベ、休みますw
生産時期が6~9月と短く、ごく少量しか採集されません。特に8月に摘まれるものに最高級品があり、ときには異常な高値が付くこともあります。蘭やバラに似た香りのほか、独特のスモーキーフレーバーは、いかにも東洋的。キーモンは、古くからイギリス人に珍重されてきました。葉の色は黒いのですが、澄んだ明るい水色が特徴的で、ストレートで飲むのに適しています。
といった感じです。
正直なところ、菓子向けの茶葉ではない。繊細でデリケートな味わいと香りを如何に引き出すか?
フードペアリング
最近、(といっても数年前から)フレンチで盛んにペアリングを意識したコース設定。特にお料理に合わせるワインにおいては顕著に表れていますね。
前述のフードペアリングでは、香りの成分、香気を化学的に分析して、グラフ化することで欧米では新作メニューの開発でも有効活用されているようですね。

キームン このプラリーヌ、4日に開催予定だった、ワークショップat ヒトトナリ にて提供予定だったのですが、募集人数が集まらず、3月の土曜日曜のどちらかで延期開催となりました。詳細については決定次第、改めてご案内する予定です。。
このプラリーヌは至ってシンプルに

一晩かけて、冷たい生クリームに漬け込んでおいたキームンの茶葉を裏ごして火にかける

沸騰させたら、ホワイトチョコレートに注ぎ入れ

きちんとした乳化状態に仕上げる

ガナッシュの温度が28度になったら、あらかじめ準備しておいたミルクチョコレートのシェルに絞り入れて、一晩かけて結晶化させる。
翌日テンパリングしたミルクチョコレートでクロージング。

今回セレクトしたのは、ベルコラーデ社のブランコレクション ドミニカンリパブリックミルク感の濃い味わいですが、何処となく感じたスモーキーなアロマが選択の一番の要因。
ホワイトチョコレートだけでも、用途に合わせて6種類ストックしてあります。
チョコレート全体で言えば、30種類以上を取り揃えていますね。
ミルクチョコレートで覆われたシェルを噛み砕くと、ソフトでなめらか、クリーミーなガナッシュが舌の上でゆっくりと溶け出す。一見単調とも取れる、ホワイトチョコレートのガナッシュナチュール。それが徐々に口の中の温度で解け、やがて喉の奥を通ると鼻腔の奥から現れる、繊細なキームンの東洋的なオリエンタルなトーン。ノートエンドに儚くもはっきりとその存在感が現れる、デリケートな味わい
といったところでしょうか?注意深く、丁寧に味わっていただきたいものですね。
チョコレートのタブレットの香りを嗅ぎ分け、実際に味わって、ブラックやミルクチョコレートに含まれるカカオマスはこの繊細なキームンの味わいをマスキングしかねない。との思いで、自分なりの最高な選択をしたつもりです。配合も、バターなどの追加はせずに、極限までムダを省いたルセットで組み上げて、キームンの味わいを感じ取れるようにしてあります。
ソムリエさんが、レストランのシェフが、これぞ!といった産地銘柄のワイン、お酒を勧めるように、カカオのセレクトも当然多種多様であるべき。というのがボクの考え。当然ブランドによってもチョコレートのコンチングによっても味わいに違いは生じます。

MORINのリオエネ。

フォレノワール。今年は特にコンセプトチョコレート、ビストロショコラで大きな意味合いを含んだ黒い森でこだわったペルー産カカオのブラックチョコレート。
試作では、フローラルなノート。ジャスミンやアプリコットのアロマを感じるエクアドルのアリバ高原ナシオナル種のショコラで仕込む予定だったのですが、このリオエネを偶然紹介していただき、税関が通って日本に入ってくるギリギリまで待ってからの発表と成りました。
追熟したチェリー。さくらんぼというよりは、アメリカンチェリーのような「大味」な濃厚さ。赤ワインのようなタンニンもほのかに感じつつも、ペルー産カカオらしい酸味も纏っている。赤い果実の香りも鼻腔から抜けていく。黒い森を作製する際のイメージをより膨らませてくれたカカオで仕込んだプラリーヌは本当に満足いく仕上がりと成りました。
正直なところ、最初に考えていたアリバナシオナル種のショコラの方が、より高価でしたが。。
ペアリングという観点から見れば、コレに絶対の確信と自信があるという、ある意味何の確証もない、いわば職人的要素だけで確立させた。というのが結果としてあるわけでして。
次回、この自分なりの職人的要素。ここを少し掘り下げていければ。と思っております。
黒い森の詳細はこちら、ホームページで紹介してます
ツベ、休みますw
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