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15周年(第666回)




10月8日でペルシュは15周年を迎えました。ホント、粛々とですが、この場をお借りしてお礼申し上げます。



「ペルシュ」という屋号の意味は仏語でセキセイインコを意味し、羽模様の柄はどれひとつ同じではないということ、そして色鮮やかで愛らしいミニマムさも、プティガトーにも通ずる部分ありきでして。
何より、一言で呼びやすい、親しみのある店名ということでもあるのです。




右も左もわからず、ただがむしゃらだった。
今もがむしゃらであることには違いないのだが、
菓子をどう見せたいか、それが決まればショウケースというツール使いもより明確になりますよ。
店舗改装に伴い、アントルメ(ホールケーキ)用ショウケースの導入を検討する以前に伺っていた言葉を思い出す。

今はもっぱらしたいことが明確な分、左右されることなく自身の表現を如何に伝えることに尽力しているのだろう。それに対してのがむしゃらさではあるのだが。

それ以前にメインケース、10尺3段から10尺4段に変更したのだが、その時に始めたのがマカロン。
当初、その存在が
甘すぎる、食べれたもんじゃない。
というクレームの電話をもらったり。
そもそもマカロンもお客様に多数のリクエストをいただき、勉強を重ねて取り組みだし、ようやく店頭に並べ始めた頃のことだから、ひどいショックを受けたことも覚えている。
マカロンのコック(生地)やサンドのクリームを学んだのは、それを自身のスペシャリテと謳うフランス人パティシエから。ボクが菓子業界にお世話になる、はじまりのときからずっとお世話になってきた方からの紹介でご縁をいただいてのこと。

とは言っても講習会前日の準備に押しかけ、お仕事を拝見してのこと。
大したスキル面でのアドバイスは頂けなかったのですが、仕事に対する姿勢、繊細さ、何より思いの強さを眼の前で拝見できたこと。

レシピという数字ではなく、その人そのものを徹底的に真似てマカロン作りを勉強した。
生地の仕込みから絞り方はもちろん、生地作りの最中は決して言葉を発しない、目も合わせないところまで徹底的に。

今ではマカロンというひとつのツールを通じて、いろんなフレーバリングを提案させてもらってる。
自分が感じたことを割と素直に表しているのが実はマカロンなのかもしれない。
それはお料理であったり、他のスイーツから、他の何かからか、いろんなインスピレーションやストーリーが存在する。自分自身、何かに影響を受けているのは紛れもない事実だ。



先日、マロンのマカロンを見直したところだ。
製法では乳化プロセスの変更、チョコレートの変更、素材の見直しも含めて、やはり今一度これではよくないということに向き合ったのである。

具体的に説明すると、水分量の少ない生クリームとミルクチョコレートを先にキチンと乳化させる。
その後、固形物と糖分に分類されるマロンクリームを加えて再度よく混ぜ合わせる。
ミルクチョコレートは、今までは栗にしっくりフィットするものが無いように思っていたのだが、蒸した栗を何度か食べているうちに、ナッツ類のようなあじわいを拾い上げることができたので、DOMORI社、モロゴロをセレクト。
風味づけのリキュールもアルマニャックからアラックに変更することで、トップからエンドノートまでの変化がいろいろと楽しめるようになった。

マカロン マロンアラローズも併せて一読いただきたい。





スキル以外のことを言えば、
コックコートを汚してはプロではない。
とある方にポロっと言われた一言。印象深く胸に刻まれ、やはり徹底的に自分の在り方を変えるきっかけだったのかもしれない。

汚れてしまうのは仕方がない。
汚してしまうのは未熟だから。

当たり前。という発想を変えること
聞き入れること 受け入れること
それから思ったようにオモテに出してみること。

いつの投稿かは覚えてないが、新作のお菓子は全てご自身で考えているのですか?
アウトプットすることはそれほど苦にならない。
それよりも自分のアウトプットをどのように受け止めてもらうか?のことの方が大変だ。それは先程触れたマカロンの逸話を例えれば容易い。NGなんぞいとも簡単に叩きつけられる。

昨年、いろんな表現者の方々とも関わり合いを持たせてもらい、その時には感じなかった何かもじわじわと自分の中に取り込まれているような気がする。表現者とは何か?という企画を始めた、模索という壁はまだ超えれそうにはないが、

心のままに為し
その結果全て
己で背負うこと

中途半端で取り組まないこと。
決して自分の強情宣言をしているのではなく、むしろここまでこれたのは色々な繋がりがあってのこそ。

今、我々職人と呼ばれる毛色の人種は間違いなく稀有な存在になりつつある。
まさに、オルタナティヴに差し掛かっている。

余すことなく大切に使い切る。もったいない。
敬うということ。
当然と思っていたことも今は通用しない。
イチからではなく、ゼロから在り方を見せていく。
根気の要りそうな作業が山積する。



ショコラスペシャルでは、カカオトレースという、ひとつの取り組みに賛同して。というか、レインフォレストアライアンスもビオフェキタブルもそう、直面する不足や消失に歯止めをかけたい一心で微弱ながらずっと協力してきたこと。
地元農家さんの作る果物を使用することも同様にだ。
ボクは学んだ高い水準を伝えていきたい。
そこには小手先ではないことがたくさんあり、おそらくは考えの水準を上げる努力が欠かせないであろう。
用件が明確なら、ネットで入り用のものがたやすく手に入る。そんな時代だ。

ご馳走、という言葉を本当に聞かなくなった。さみしい限り。

心を込めなければ他人は到底喜ばない。
心技一体。
いつも自分を戒める言葉です。
多くを書き綴ることよりも、より丁寧なお店作りに努めます。
今後も宜しくお願い申し上げます。







Numb (Official Video) - Linkin Park

そういえば、チェスターも逝ってしまった。
少なからず自分に何かしらの影響を与えてくれる人がいなくなるのはさみしい限り。奇しくも同じ年齢。というのも寂しさをさらに大きなものにした。





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