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学びと気づき(第689回)

去る7月17日に、長野県でプロの皆様向けに講習会講師として招致いただきました。
自身の持ち得ることはすべて隠さずに伝えていくことで、業界が発展していくのであれば苦労を厭わない。
そんな内容でした。ここではその内容については触れないでおきます。

せっかく訪れた長野ですから、今を余すことなく感じていきたい。今日はそんな内容でお届けします。

講習会終了後、現地宿泊で早朝から堪能します。
夜も明けきらない、午前4時過ぎ。鬼無里村(きなさむら)に向かう途中の戸隠村の一角にあるブルーベリー畑に居ました。

毎回長野に行ったら絶対にお邪魔させていただく、ヘーゼルナッツの国産化を目指す岡田さんの案内によるもの。
ジェラート、ジャム用に、季節の旬のものを自身の手で収穫する。ここで既に今回の話の出オチですが(汗)目指すべきこれからの専門店としての在り方の縮図。
当農園、田畑さまのお話もいただきながら、摘み取りに臨みます。

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どの位収穫しようか?よりも結実したブルーベリーに気がそぞろ。重たく枝をしならせたもの、上むきに実らせるもの。実に様々。マルチングに蕎麦殻を敷き詰めてあるのも、さすが蕎麦の名所!と感銘を受けっぱなし。

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今回、あちこちの樹を見ながら浮気な収穫は2.4キロ。
一方、一緒に収穫に臨んだ岡田さん、4.5キロほど。
最初はそんな感じでうろちょろでしたけど、慣れると上手く獲れますよ。
とのこと。
すっかり夜も明け、帰りの車中でも雑談を交わしながら。もしかしてゆっくりと話す機会はこういった時なのかもしれないですね。

一旦ホテルに送り届けていただき、朝食を取った後、6次産業で運営をされている、小布施屋さんにも足を運びました。

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地元の食材と、それを加工したもの、販路を全国に展開している。ボクはこの在り方こそ、一次産業の取るべき形だと思っています。地元福井での一次産業においてもより良い発信についての議論こそが発展だと思っています。

小布施屋さんのサイト飛びます

小布施屋さんからは昨秋りんごを数種仕入れたこともあり、その経緯を伝えながら、今後のお付き合いのカタチを見出していく時間をいただくことができました。ここについてはまた改めて触れる機会が生まれた時に。




昨年りんごで大変御世話になった、川上農園さまにも再びお邪魔することに。
今回は今剪定で大忙しの葡萄園を拝見することができました。

案内されて畑に足を踏み入れると、躊躇ない早いテンポでぶどうの枝にハサミを入れるたくさんの人の姿が目に飛び込んできます。枝に成り過ぎた小さなぶどうの房を間引くのだそうです。

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総なりのぶどうを、間引く感じでハサミを入れていきます。
これをしないとより大きく成熟した実がお互いを弾いてしまうとのこと。
手袋をしているのは葡萄の皮に表れる、ブルームと呼ばれる粉を殺さないため。こんな青い状態でもすでにその影響を受けるのだと。ちなみに、この剪定は巨峰。



枝も葉数を剪定するそう。天気も生憎だったので、ますます光が地表まで届いて欲しいはず。そう思って生い茂る葉っぱの間引き方を伺ったら帰って来た答えです。

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これは葡萄のお花。ヒュッって細い白が伸びているものがそうです。
これらも基本切り落としていってました。

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畑の入り口すぐにそびえる葡萄の幹。容易にその年数の経過が長く感じられたので聞いてみました。

かれこれ40年近いのでは?農園を始めた頃の樹だそうで、歴史を感じますね。

兎に角、葡萄の成育の速さに合わせた迅速な剪定作業の最中、お時間を割いて対応いただき毎回頭の下がる思いです。




旅の締めくくりには、やはりヘーゼル畑に。
手間のかからない作物の栽培、謳い文句のひとつとして提唱された岡田さんの言葉の意味もすごく良く解ります。

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ちょうど実りを迎えていた枝に、既に新しい花が咲きはじめてる。手前のぴょこんとしたやつ。奥には実が見えます。その生命力の強さにまた驚きを感じさせてくれます。




自分の中ではっきりと芽生えた、これからのカタチ。

選ばれるお店づくり。そこには収穫から一貫して紐付いた「ものづくり」の完成系であること。

人手不足が深刻な現代。
短略化、効率化が求められる中、あえてそのスキルが必須の専門店としての在り方。


講習会の終了後、とある方との雑談で日本での洋菓子の歴史なんて所詮半世紀だと。ただし、この十数年で日本の洋菓子に対するレベルは飛躍的だったと思うのです。飲み込みの早さ、吸収の速度、日本人の素晴らしい習得率の賜物です。
ただ、オリジナリティとして、まだまだ伸びしろがあるのも事実。ボクは日本人のつくる洋菓子の世界をしっかり色付けていくため何ができるのかを考えたい。本物と呼べるものを提供し、残していきたいのです。


それは農業も同じで、手が回らないから林檎の樹、桃の樹を切ってしまった。講習会後にお招きいただいた懇親会で伺った話しから、再びたわわに実るまでの歳月を考えると何とも言えない気持ちになるのです。

長野を満喫して、持ち帰ってきた果実はコンフィチュールに。

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大実杏子。ねっとりした舌触りと、控えめな甘さが広がる杏。
ローズマリーはちみつ、バニラ、皮剥きアーモンドを加えて仕上げたコンフィ。

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戸隠ブルーベリーは、果実に対して半量の砂糖を配合。
68℃で減圧(真空)をかけながら濃縮する製法で、糖度を調整したもの。
講習会ではっきりと伝えきれない事でしたが、糖度を上げるプロセス、濃縮する(水分を飛ばす)意味合いのニュアンスの違いを反映して仕上げた仕上がり。


素材そのものの良さをどう伝えていくのか?

頂いた課題であるのですが、お菓子屋らしい、プラスアルファのエッセンスも忘れずに、「そのもの」の良さを損なわない。バランスの取り方について思う事は益々膨らんでいきます。


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信州ヘーゼルナッツ

嫌味、えぐ味が、もしかして敬遠されるかもしれないのがヘーゼルナッツ。
そういうのを全く感じさせない、信州産ヘーゼルナッツ100%のものを。

カシューナッツやピーナッツのような優しい旨味、マカダミアンナッツほどの油分は無いですが、それ相応の豊かな広がりを感じさせる味わいが広がります。

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リュバーブ、あんずのソルベと一緒にいただきました。地元食材をたっぷり堪能させていただきました!

洋菓子の歴史、食材、日本では未だ似つかわしくないものも多数。これほど浸透したチョコレートの原料のカカオ豆。ボクは未だ手にとって見れていません。いずれ必ず!と思いを馳せているのですが、まだまだ先になりそう。

書ききれていないこと、書きそびれたこともたくさんですが、今回はここまでに。
現場で切り盛りしてくれるスタッフのみんなに感謝。この貴重な機会を与えてくださったNYB様、いつも温かく迎えてくださる岡田夫妻、川上様、小布施屋井出様にも感謝申し上げます。

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